ウクライナ停戦案、前線凍結を軸に再調整 ゼレンスキー氏
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【12月24日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は24日、ウクライナでの戦争を終わらせるための計画について詳細を明らかにした。ウクライナと米国の間で合意された計画は、ロシア側に提示されたという。
ゼレンスキー氏は、草案を公開しなかったが、首都キーウでAFPを含む記者団とのブリーフィングで、計画の内容を説明。前線を凍結し、ウクライナ軍の撤退や非武装地帯設置への道を開くと述べた。
20項目からなる新たな計画についてゼレンスキー氏は、領土に関する強硬姿勢をロシア側が譲歩する可能性は低いとの見方を示した。またウクライナ側にとっても、賛同しかねる部分が含まれていることを認めた。
ただ、ウクライナにとっては、ロシア側の要求に大きくのっとった28項目からなる以前の提案からは、大きな修正案があったと見受けられる。
以前の計画では、ウクライナが2割を支配するドネツク州からの撤退とロシア支配地域をロシア領と認めることが求められていた。
その他、ウクライナにNATO加盟の放棄を確約させる要件も最新の計画からは削除された。
ゼレンスキー氏は、「ドネツク、ルガンスク、ザポリージャ、ヘルソン各州では、この合意の日付時点での部隊配置線が事実上の接触線として扱われる」とし、「紛争終結に必要な部隊の再配置を決定するとともに、将来的に設けられる可能性のある特別経済区の枠組みを定めるため、作業部会が招集される」と説明した。
ウクライナが部隊を撤退させる計画については、国民の意見を確認する必要があるとゼレンスキーは述べた。「自由経済区。これを議論するならば、国民投票に行く必要がある」
計画には、ロシア軍が占領しているザポリージャ原発の米国・ウクライナ・ロシアの共同管理も含まれている。ゼレンスキー氏は施設に対するロシアの監視を望んでいないと話した。
また、ウクライナは合意が署名された後にのみ大統領選挙を実施すると述べた。(c)AFP
