【12月24日 AFP】英国で23日、13年間にわたり元妻の意識を鎮静剤で失わせ、自らレイプ(男性器を女性器・肛門・口に故意に挿入する行為)したり、他の男にレイプや性的暴行をさせたりしていたとされる男の初公判が行われた。

保守党の地方議員だったフィリップ・ヤング被告(49)は、ロンドン西部のスウィンドン治安判事裁判所で、氏名などを確認する人定質問に臨んだ。

フィリップ被告は勾留されており、次回公判は来年1月23日に行われる。

フィリップ被告は容疑は2010年から2023年に、元妻ジョアン・ヤングさん(49)をレイプした罪や、心神喪失・抗拒不能の状態にする目的で薬物を投与した罪など56件で起訴されている。ジョアンさんは被害者としての匿名を守る権利を放棄している。

他の罪状には、盗撮、児童ポルノ所持、極端なポルノ画像所持などもある。

同日午後、31~61歳の5人の男も、同じ裁判所に出廷した。これらの事件はすべて、フィリップ被告の事件と共に1月23日に同裁判所に付託され、審理される。

ジョアンさんに対するレイプを含む2件の罪で起訴されているノーマン・マクソニ被告(47)と、ジョアンさんに対するレイプ、挿入による暴行(男性器以外の身体の一部・その他の物を女性器・肛門に故意に挿入する行為)、性的接触(性的暴行)の罪で起訴されているディーン・ハミルトン被告(47)は、いずれも無罪を主張した。

レイプと性的接触の罪で起訴されているリチャード・ウィルキンス被告(61)と、挿入による暴行と性的接触の罪で起訴されているコナー・サンダーソン・ドイル被告は、罪状認否を行わなかった。

性的接触の罪1件で起訴されているモハメド・ハッサン被告(37)も、現時点では罪状認否を行わないことを選択した。

この事件は昨年フランスで注目を集めたドミニク・ペリコ事件をほうふつとさせる。ドミニク受刑者は10年近くにわたり、当時妻だったジゼル・ペリコさんの意識を鎮静剤で失わせ、自らレイプしたり、インターネットで募った見知らぬ男数十人にレイプさせたりしていた。拘禁20年の判決を受け、現在服役している。(c)AFP