米国が3隻目の石油タンカーを「追跡中」、米当局者
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【12月22日 AFP】米沿岸警備隊が21日、制裁対象とされる別の石油タンカーを追跡していたと、米当局者がAFPに明かした。前日には、沿岸警備隊がここ2週間目で2隻目となる石油タンカーをベネズエラ沖で拿捕(だほ)したばかりだった。
匿名を条件にAFPに声明を出した米政府関係者は、「沿岸警備隊は、ベネズエラの違法な制裁回避に関与する制裁対象の影の船団の船舶を積極的に追跡している。偽旗を掲げており、司法差し押さえ命令の対象だ」と述べた。
報道各社は、この船を「ベラ1(Bella 1)」と特定。イランやイスラム教シーア派組織ヒズボラとの関係が疑われ、2024年から米制裁下にある石油タンカーだ。
船舶の海上追跡を行う「タンカートラッカーズ」によると、この船はベネズエラに向かっていたが、積み荷はなかった。
沿岸警備隊は20日夜に「ベラ1」に接近したが、船側は臨検に応じず航行を続けたと、米紙ニューヨーク・タイムズは匿名の関係者の話として報じた。
同じく20日に沿岸警備隊は、「センチュリーズ(Centuries)」という石油タンカーを拿捕。タンカートラッカーズによると、中国企業が所有するパナマ船籍のタンカーで、今月初めにベネズエラの港で180万バレルの原油を積み込み、18日にベネズエラの排他的経済水域から護衛付きで出航した。
AFPの調査では、センチュリーズは米財務省の制裁対象リストには掲載されていない。(c)AFP