6月11日午前、京畿道漣川郡漣川公設運動場で、陸軍第5師団砲兵旅団で服務を終えたジミンとジョングクを待つファン(c)MONEYTODAY
6月11日午前、京畿道漣川郡漣川公設運動場で、陸軍第5師団砲兵旅団で服務を終えたジミンとジョングクを待つファン(c)MONEYTODAY

【12月21日 KOREA WAVE】特定の文化やコンテンツに熱中し、高額な消費や旅行も厭わない「ドクフ」(オタク、マニア)たちが、地域都市の最大の顧客として浮上している。観光業界は、韓国市場の最大の悩みの一つである首都圏への一極集中現象も解消できると期待している。

観光業界関係者によると、韓国の地域都市は最近、ドクフをターゲットにした観光商品を相次いで打ち出している。グローバル人気グループBTS(防弾少年団)を活用した「防弾ツアー(旅行)」が代表的だ。ミュージックビデオの撮影地である注文津(チュムンジン、江原道江陵)、セマングム干拓地(全羅北道扶安)から、V(テグ)、RM(慶州)などメンバーの故郷を訪問するなど、形態も多様だ。慶州のある旅行会社代表は、「防弾ツアーは、国籍や時期に関係なく問い合わせが絶えない」と説明した。

外国人観光客が、まずドラマや映画の中の場所を探すケースも多い。『太陽の末裔』『愛の不時着』などドラマの人気により中国人観光客が押し寄せ、かなりの収益を上げた京畿道坡州(パジュ)や江原道太白(テベク)、寧越(ヨンウォル)などが代表的だ。

韓国観光公社は、外国人観光客が韓国コンテンツを体験できる商品を発売した。台湾の人気インフルエンサー1位に選ばれたチアリーダー、イ・ダヘの故郷を訪問する全州(チョンジュ)ツアーは、現地で発売されるやいなや完売した。

「ドクフ」を活用した観光マーケティングは、世界ではすでにニューノーマルとなっている。基盤施設(インフラ)がなくても、アニメーションや映画に没入したファンを誘致でき、グッズ(記念品)、食べ物など二次消費につながりやすい。Go To Market Researchは、「ドクフ」たちが最も好む文化の一つであるアニメーションと連携した観光市場規模を昨年12億ドル水準と評価し、2035年までに年平均8%成長すると見込んでいる。

アニメーション『ラブライブ!スーパースター』に登場した牛久大仏茨城県ホームページより(c)MONEYTODAY
アニメーション『ラブライブ!スーパースター』に登場した牛久大仏茨城県ホームページより(c)MONEYTODAY

ドクフ文化を観光に最も上手に組み込んだ国は日本だ。牛久市は人口8万人の静かな都市だが、年間4000億ウォン以上の売り上げを記録するアニメーション『ラブライブ!スーパースター!!』関連商品で大成功を収めた。人口15万人の小都市である狭山市も、ジブリのアニメーション『となりのトトロ』により、年間数万人以上が集まる名所となった。

ヨーロッパでは、「ドクフ」たちが観光地を占領する事例が非常に多い。非主流と評価されていたファンタジー映画を主流に押し上げた大作『ロード・オブ・ザ・リング』を撮影したニュージーランドのマタマタは、人口(約1万人)の数十倍に及ぶファンが毎年集まってくる。フランスのグラースは、「香水ドクフ」たちの聖地だ。ニースからも車で1時間以上離れた辺鄙な場所だが、「嗅覚の天国」と呼ばれ、数多くの観光客を惹きつけている。

観光業界は、このような「ドクフマーケティング」が、韓国の観光市場の新しい突破口になり得ると説明する。今年は過去最高水準の観光客を記録することが確実視されているが、過半数がソウルと首都圏に集中しているため、地方の小都市は依然として恩恵が少ない。韓国観光公社の集計では、今年10月までの外国人観光客の消費の84.5%がソウル、仁川、京畿道に集中していた。

観光プラットフォーム関係者は、「『ファン心』で訪問する観光客は、些細なものまで全て手に入れたいと考えるため、他の観光客に比べて一人当たりの支出額、滞在期間が長いという特徴がある。様々な面で韓国の文化が世界的な人気を得ているだけに、地方の小都市も分野を問わず多様なマーケティングに積極的に乗り出すべきだ」と語った。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News