【三里河中国経済観察】内需を戦略の要に据え、強靱な国内市場を築く
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【12月23日 CNS】まもなく迎える2026年は、「第15次五か年計画」の初年度に当たり、経済運営の成否が極めて重要な意味を持つ。
現在、世界経済の構造は大きく変化し、外部環境の不確実性が増している。国内では供給が強く、需要が弱いという構造的な矛盾が依然として存在し、重点分野にはリスク要因も少なくない。こうした状況の下で、「内需主導を堅持し、強大な国内市場を構築する」という方針は、中央経済工作会議において来年の経済運営の最優先課題に位置づけられた。これは、景気の下支えと高品質な発展を進めるための中核的な柱と捉えられている。
この表現が示す政策シグナルは明確だ。内需はもはや短期的な景気刺激の対象ではなく、長期的な成長を支える戦略の基点と位置づけられている。その意味合いの深さと政策の強さは、極めてはっきりしている。
統計によると、2013年から2024年にかけて中国経済は年平均6.1%の成長を維持し、内需の経済成長への平均寄与率は93.1%に達した。ただし、現時点では内需不足の状況が完全に解消されたとは言い難い。
国研新経済研究院の創設院長である朱克力(Zhu Keli)氏は取材に対し、中央経済工作会議が内需主導を来年の経済運営の最重要課題に据えたのは、一時的な対応ではなく、大国経済が成熟段階へと移行する中での必然的な選択だと指摘する。
すでに公表されている「第15次五カ年計画」策定に向けた提言においても、「強大な国内市場の構築」が重点課題として掲げられ、内需拡大を戦略の要とする姿勢が強調されている。
朱氏によれば、現在打ち出されている「国内市場の強化」は、制度面での開放と市場メカニズム改革に重点を置き、体制や制度上の障害を取り除くことで制度的な利益を引き出すことを狙いとしている。内需主導の中核となるのは、やはり消費である。会議では、消費喚起に向けた重点的な取り組みを進め、都市・農村住民の所得増加計画を策定・実施する方針が示された。また、質の高い商品やサービスの供給を拡大し、「二つの新」(設備更新と消費財の買い替え促進)政策の実施を最適化するとともに、消費分野における不合理な規制を見直し、サービス消費の潜在力を引き出すことが求められている。
朱氏は、こうした政策の組み合わせは主に3つの柱を軸に展開されると見る。第1に、多様な手段で都市・農村住民の所得を増やし、所得分配構造を改善することで、「消費できる力」を底上げすること。第2に、消費市場における需給のミスマッチを是正し、供給の質を高めることで消費意欲を喚起すること。第3に、消費環境を改善し、消費を阻んでいる制度的・構造的な障害を取り除くことで、潜在需要の解放を促すことである。
消費分野のボトルネック解消の例として、朱氏は低空経済を挙げる。空域資源の市場化配分を進め、企業が入札によって特定航路の使用権を取得できる仕組みを整えれば、即時配送や緊急医療輸送といった新たな消費形態が一層促進される可能性がある。こうした改革は、制度革新によって全体を動かす「てこの効果」を持つという。
実際、政策レベルでは内需拡大と質の高い供給を結び付ける方向性が明確になりつつある。国家発展改革委員会の鄭栅潔主任は、「内需拡大という戦略的基点を堅持する」と題した署名論文の中で、内需の安定的な成長によって外需の不確実性を和らげ、新たな供給によって新たな需要を生み出す必要性を強調している。
投資の役割にも、新たな意味合いが与えられている。会議では、投資の下振れを食い止め、安定回復を図るため、中央予算内投資の規模を適切に拡大し、「二つの重点」(重大戦略・重大安全分野)プロジェクトの実施を最適化する方針が示された。地方政府の特別債の使途管理を改善し、新型政策金融ツールの役割を引き続き発揮させることで、民間投資の活力を引き出すとともに、都市再開発を高品質に進める考えだ。
朱氏は、投資の安定回復においては「効果」が最重要の判断基準になると指摘する。政府投資は、限られた資金で大きな波及効果を生むことが重視され、直接的な経済収益だけでなく、技術革新や産業高度化、民生分野の弱点補強、さらには民間投資を呼び込む効果が評価される。
2026年の政府投資は、主に3つの分野に重点が置かれるとみられる。国家戦略に沿った新型インフラ、例えば計算資源ネットワークや人工知能基盤、次に重要な中核技術の研究開発や産業基盤の再構築、そして都市再開発や農村整備といった、生活向上と内需拡大の双方に寄与する分野である。
会議全体の方針を見ると、2026年の内需戦略は、長期的視点に立ち、改革を支えに、経済構造を体系的に組み替え、供給と需要の連動を図る深い変革であることが分かる。その核心は、成長の原動力において外部環境への依存を減らし、中国経済の内発的な基盤を強固にする点にある。
数多くの消費者の潜在需要が呼び覚まされ、市場主体のイノベーションの活力が十分に発揮されれば、中国経済という巨大な船は、荒波を越えて進むための確かな底力を備えることになるだろう。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News