12月17日、ソウル汝矣島の国会で開かれた科学技術情報放送通信委員会のクーパン情報流出関連聴聞会で質疑に応じるハロルド・ロジャース臨時代表(c)news1
12月17日、ソウル汝矣島の国会で開かれた科学技術情報放送通信委員会のクーパン情報流出関連聴聞会で質疑に応じるハロルド・ロジャース臨時代表(c)news1

【12月18日 KOREA WAVE】大手EC企業クーパン(COUPANG)で発生した個人情報流出事件をめぐり、12月17日に韓国国会科学技術情報放送通信委員会(科放委)で開かれた聴聞会は、当事者の核心責任者が出席せず、「半端な」形で終わった。米国クーパンInc.の会長で創業者であるキム・ボムソク氏は最後まで姿を見せず、謝罪もなかった。

聴聞会には10日に新たに就任したばかりの米国クーパンInc.の最高法務責任者(CAO)兼臨時代表ハロルド・ロジャース氏が出席。「クーパンは責任ある企業として、消費者に与えた懸念と不便を解消するため最善を尽くす」と述べ、事態収拾の意思を強調した。

ロジャース代表は「今回の件を深刻に受け止めており、イ・ジェミョン(李在明)大統領の指摘も把握している。関係当局とも緊密に連携して解決にあたっている」と説明。特に懸念されている流出範囲について「決済情報やログイン情報は含まれていない」と改めて強調し、「過去18カ月に発生した他の情報流出事件に比べて範囲は限定的だ」と釈明した。

また「データガバナンスの強化に努めており、今後は必要最小限の個人情報のみを保管するよう改善する」と述べ、現在社内で被害者補償案を検討中であるとした。「調査結果に基づいて責任ある補償案を発表する予定だ」と明言した。

同席した議員たちは「具体的な責任の所在と再発防止策が示されていない」と批判。特にキム・ボムソク会長が出席も謝罪もしなかった点が大きな焦点となった。国会のファン・ジョンア議員が「キム・ボムソク会長に謝罪の意思はあるのか」と質問したのに対し、ロジャース氏は「韓国代表として企業を代表し、国民にご不便とご心配をおかけしたことについて謝罪する」と答え、本人からの直接的な謝罪はなかった。

さらに、流出したデータが中国など海外に流通している可能性については「そうした事実は確認されていない」としつつ、中国などからのアクセス可能性について問われると「該当地域からのアクセスはできないと認識している」と曖昧な回答にとどまった。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News