【12月15日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は14日、ドイツ・ベルリンでスティーブ・ウィトコフ米特使、ドナルド・トランプ米大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏と5時間にわたって協議を行った。ロシアとの紛争終結に向けた話し合いは、15日も行われる予定となっている。

ウィトコフ氏は会談後、X(旧ツイッター)に「大きな進展があった。あすの朝再び会談する」と投稿した。

会談はベルリンの首相府で厳重な警備のもと行われた。15日にはドイツのフリードリヒ・メルツ首相が、ゼレンスキー氏、欧州各国首脳、北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)のトップを招いて夕食会を開く予定だ。

トランプ氏は約4年におよんでいる戦争の終結を強く求めているが、ウクライナと欧州の同盟国は、ロシアに大きく有利となるような和解を阻止しようと苦心している。

ウクライナの領土割譲や同国の将来的な安全保障、そしてロシアが欧米の提案を受け入れるかどうかなど、重要な課題は依然として残っている。

ゼレンスキー氏は、ロシアが要求するドンバス地域全域の割譲ではなく、前線を現状で凍結する案を米国が支持することを望むと、ベルリンに向かう途上で述べた。

「最も公正な選択肢は『現状維持』だ」「これは停戦だからだ…ロシアがこれを肯定的に見ていないことは分かっているが、米国にはこの問題で支持してほしい」

トランプ氏は先月、ロシアの要求に沿っていると批判された和平案の発表以降、ウクライナに合意を迫っている。ウクライナ側は修正された和平案を米国に提示したと述べており、ウィトコフ氏によるとこの日の会談ではその案や、「経済的な事柄など」の「詳細な議論」が行われたという。(c)AFP