正しい第二次世界大戦史観を守る・中国
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【12月16日 People’s Daily】8月6日、米国務省は第二次世界大戦について見解を発表し、「米国と日本が共同でこの戦争を終結させた」と宣言した。米国大使館はその後この立場を転載し、国際世論に波紋を広げ、正しい第二次世界大戦史観を確立し、守ることの重要性を改めて浮き彫りにした。
戦争の性質を判断することは、最も基礎的かつ根本的な問題である。抗日戦争であれ第二次世界大戦であれ、それは文明と野蛮、進歩と反動の死闘であった。ドイツ、イタリア、日本などのファシスト勢力の侵略行為は人類文明への挑戦であり、中国人民と世界の人民の抵抗は正義であり進歩的なものであった。
一部の人びとは、現在の中国を封じ込め抑圧しようとする現実的な必要のため、意図的に歴史的事実を歪曲し改ざんしている。これは彼らが実用主義を標榜し、第二次世界大戦史観を自らの戦略的な利益に資するようにしたいからである。「敵対関係を同盟関係へ転換する」という目的のため、当時の反ファシズム戦勝国とファシズム敗戦国の関係を「共に終結」「手を携えて」といった言葉で表現するに至っている。
これは米国の戦士や人民を含む抵抗者と犠牲者に対する侮辱である。同時に、手段を選ばず歴史を改ざんし、白と黒を逆転させて現代の戦略的な必要に供し、軍国主義の逆行を助長することは、最終的には「石を持ち上げ自分の足を打つ」ような自滅行為となる。
正しい第二次世界大戦史観は、歴史的事実の尊重、歴史の潮流の把握、そして文明の進歩への確信の上に築かれるものだ。この三つは相互に関連し合い、第二次世界大戦の真実の姿を共に描き出す。正しい認識と継承こそが、人類社会をより高い段階へと前進させ続ける原動力となる。
世界反ファシズム戦争の勝利は、全世界の人びとが血の代償を払って手にした貴重な精神の財産であり、冒涜も改ざんも、ましてや悪意ある利用も許されない。真理は議論すればするほど明らかになる。
正しい第二次世界大戦史観を堅持し擁護するには、歴史をさらに深く掘り下げ、さらに深く解釈するとともに、さらに広く普及させる必要がある。これらの点において、国際社会は一定の経験を蓄積してきた。
20世紀1950年代、ドイツとフランスは共同歴史教科書委員会を設立し、共通の歴史認識を探求することで和解と協力への道を目指し、最終的に成果を上げた。その後、いくつかの多国間研究プロジェクトが相次いで実施され、進展を遂げた。
2006年10月、中日両国の指導者は中日学者間の共同歴史研究開始で合意に達した。両国の学者は交流を通じて歴史問題で一定の合意を形成し、両国の国民間の理解と相互信頼を促進した。さらに民間団体である日中韓三国共同歴史編纂委員会の努力により、日中韓三か国言語で出版された「東アジア三国近現代史」「国境を越えた東アジア近現代史」などの書籍は、正しい第二次世界大戦史観を示す上で貢献を果たしている。
侵略国と被侵略国の共通認識に加え、抗日戦争の勝利を捉えるには、人類社会の進歩を推進する世界史の視点に立つ必要がある。抗日戦争は中華民族が偉大な復興へ向かう歴史的転換点であり、近代以降、西洋の侵略主義・植民地主義が隆盛から衰退へ転じる分水嶺でもあった。
16世紀以来、西洋の侵略主義・植民地主義は世界各地へ拡大し、自らの優越した軍事力で中国を含む多くの国々に深刻な災禍をもたらした。抗日戦争は中華民族を救い、世界の民族を目覚めさせた。その勝利は西洋勢力の東進という流れを根本的に転換させ、全世界的な民族独立・解放運動の幕を開いた。こうした歴史の潮流は一度始まれば、誰にも止められないほど力強い流れとなった。
正しい歴史観を持つことで初めて、世界の情勢が大きく変化する歴史のプロセスにおいて常に時代の先頭に立ち、正しい方向へ進むことができる。正しい第二次世界大戦史観は人類の貴重な精神的財産であり、今日すでに発展した正義の勢力は、正しい第二次世界大戦史観を断固として擁護するという基盤の上に、民族の独立自主の発展権を求め続け、覇権主義の古い道を歩まない現代化の道を模索し続ける。歴史修正主義勢力の自己矛盾は、必ずや歴史の洪水に洗い流されるだろう。(c)People’s Daily /AFPBB News