連合国創設の初心を忘れず・中国
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【12月11日 People’s Daily】「世界反ファシズム戦争」は、20世紀30年代から40年代にかけて、反ファシズム連合国および全世界の反ファシズム勢力が、ドイツ、日本、イタリアのファシスト枢軸国とその従属国による侵略に反対して行った正義の戦争であった。「国際連合」は、世界反ファシズム戦争の大勝利を土台として設立された反ファシズム連合国共通の勝利の果実であり、戦後の平和維持および国際秩序の整備に重要な役割を果たしてきた。
主要な戦勝国の一つとして、中国は「国際連合」設立の準備段階から成立まで全過程に参与した。1942年1月、中国は米国、ソ連、英国と共に、26の反ファシズム国家を代表してワシントンで「連合国共同宣言」に共同署名し、世界反ファシズム統一戦線の設立を推進した。翌43年10月、中国は米国、ソ連、英国と共にモスクワで「四か国宣言」に署名し、国際平和と安全を維持するための「普遍的国际機関」(すなわち国際連合)の設立を共同で提唱し、原署名国として宣言の成立を促した。
続いて43年11月、中国は米国、英国との間で「カイロ会談」を開催し、会談で採択された「カイロ宣言」は、後の「ポツダム宣言」につながり、戦後国際秩序の法的根拠の基盤を構成した。
44年8月から10月にかけて、中国は米国、英国、ソ連と共に米国ワシントンD.C.のダンバートン・オークス(Dumbarton Oaks)で会議を開催し、準備中の国際組織の名称を「国際連合」と定め「国連憲章(UN Charter)」の草案を策定した。45年2月の「ヤルタ会談(Yalta Conference)」で国際連合の基本構造が確立され、同時に中国を安全保障理事会の五大常任理事国の一つとすることが決まった。続いて同年4月から6月にかけて、中国代表団はサンフランシスコで開催された「国連憲章制定会議」に参加し、憲章に署名した。同年10月、国際連合は正式に発足した。
中国は自らの歴史文化的伝統と発展の実践に基づき、数多くの中国的な特色のある理念と方策で国際連合に貢献してきた。例えば、中国は弱小国の権利擁護の堅持と内政干渉への反対を主張した。中国が提唱した「平和共存五原則(領土と主権の相互不干渉・相互不侵略・内政不干渉・平等互恵・平和的共存)」は、国連憲章の目的を実践する「操作マニュアル」となり、国際紛争処理の具体的規範を提供し、国際関係の民主化プロセスを推進した。より深遠な意義において、中国の参加は国際連合をより包括的で代表的な組織とし、世界的な非植民地化と近代化のプロセスを力強く推進したと言える。
中国は自らの行動と主張を通じて国連憲章の内容を豊かにし続け、国連を中核とする国際体系を維持し、単独主義と覇権主義的秩序に反対してきた。例えば、世界の平和と安全の維持という点では、中国は世界の30件の平和維持活動に参加するため延べ5万人以上を派遣してきた。中国は一貫して紛争の政治的解決を堅持し、対等な対話を提唱し、安全保障理事会を迂回しての武力行使や一方的制裁に反対してきた。特筆すべきは、中国が提唱した「一帯一路(Belt and Road)」構想と「人類運命共同体」の理念が、相次いで国連総会決議に盛り込まれ、172の国と国際機関に恩恵をもたらす相互接続のプラットフォームと「グローバルガバナンスの難題の解決の鍵となる道筋」になったことである。
「南南(グローバルサウス諸国)協力」の推進という点では、中国が設立した特別基金が60か国以上、3000万人以上に恩恵をもたらし、アジアインフラ投資銀行(AIIB)や新開発銀行(New Development Bank)などの設立が、広範な発展途上国に必要な資金支援を提供し、地域の繁栄と発展を促進している。地球規模の気候変動対策においては、中国は30年までに炭素排出量ピークアウト、60年までにカーボンニュートラルを達成することを約束し、「パリ協定」の実施を推進し、世界のグリーン転換をリードしている。
貧困削減の面では、中国は「国連ミレニアム開発目標」を率先して達成し、「国連・持続可能な開発のための2030アジェンダ」の貧困削減目標を10年前倒しで達成し、世界の貧困削減への貢献度は70%を超えている。さらに特筆すべきは、中国が国連第二位の分担金および平和維持活動分担金の拠出国であり、中国の資金拠出の約束で創設された「国連平和発展基金」が約180のプロジェクトを実施し、100か国以上に恩恵をもたらし、世界の平和と発展を力強く支えていることである。
激動の80年間の国際情勢の中で、血みどろの戦いを繰り広げた反ファシズムの東方の主戦場から「国際連合憲章」の最初の署名国の一つとなり、弱小国の民族自決権獲得の擁護から発展途上国の持続可能な開発への全面的な支援へと活動を発展させ、ゼロサムゲームの打破と地域衝突の緩和への尽力から「グローバル安全保障イニシアティブ」の実践と戦後秩序を守ることまで、中国は責任ある大国として、常に初心を忘れず、世界の平和維持、共同発展の促進、地球規模の課題への対応などにおいて重要な貢献を果たしてきた。現在、中国は引き続き中国式現代化を通じて、世界共通の繁栄に力を注ぎ、混乱と変動が入り混じった世界に確実性を注ぎ込み、人類の平和と進歩、世界の発展に対して知恵と力で貢献し続けている。(c)People’s Daily /AFPBB News