韓国コルマー提供(c)MONEYTODAY
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【12月03日 KOREA WAVE】韓国を代表するODM(受託製造開発)企業の韓国コルマー(KOLMAR Korea)が、AI(人工知能)技術を全面導入する「AIトランスフォーメーション(変革)」に乗り出した。化粧品はもちろん、医薬品や健康機能食品など主要事業分野においても、AIを活用し差別化された製品開発と製造効率の最大化を目指す。

同社は韓国政府が主導するスマート工場化プロジェクト「AIファクトリーアライアンス」において、化粧品業界で唯一の主幹企業に選定された。 AIファクトリーとは、リアルタイムデータ分析に基づき工程を自動最適化する次世代型製造システム。韓国コルマーは、これを活用して企画・製造・品質管理・包装までの全工程をモジュール化し、工程精度を95%以上に高める方針だ。

これにより、多品種・小ロット生産にも柔軟に対応できる体制を整え、顧客企業の多様なニーズに即応する。

韓国コルマーは今年、世界初のAIベースのグローバルパッケージ調達プラットフォーム「Kolmar Package.com」も立ち上げた。韓国・北米・中国の法人が統合運営し、パッケージ選定にかかる期間を従来の3〜6カ月から1カ月未満に短縮。スピード重視の市場ニーズに応える。

利用者は現地の専門家と直接連携しながら、パッケージの選定から製品開発、製造、発売までの一貫したODMサービスを受けられるという。

研究開発分野でもAIの導入が進む。今年1月、米ラスベガスで開催された「CES 2025」で披露したAIスキンケアソリューション「CAIOME」は、肌に存在する4種の微生物を検出し、AIが解析して最適なスキンケア製品を推薦するという“超パーソナライズド”技術で業界の注目を集めた。

また、細胞内の老廃物除去機能「オートファジー(細胞自食作用)」を活性化させる抗老化ペプチド「PTPD-12」の開発においても、AIが活用された。通常1年以上かかる開発工程を、わずか3カ月に短縮した。 PTPD-12の研究成果は、国際学術誌『Cosmetics』にも掲載されている。

韓国コルマーの関係者は「AIは単なる業務効率化ツールではなく、顧客に対する最適解を提示し、グローバル競争力を高めるためのコアテクノロジーだ。今後もAI技術の適用範囲を拡大し、世界市場をリードしていく」と語った。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News