【11月28日 AFP】英国の反移民を掲げる右派ポピュリスト政党「リフォームUK」のナイジェル・ファラージ党首(61)は27日、私立名門校ダルウィッチ・カレッジ在学中の人種差別的・反ユダヤ主義的発言疑惑が再燃し、厳しい批判にさらされた。

リフォームUKは世論調査の政党支持率で、キア・スターマー首相率いる与党・労働党を2桁差でリードしており、ファラージ氏は次期首相の最有力候補と目されているが、この疑惑が先週再燃して以来、釈明に追われている。

ファラージ氏は26日、自身に暴言を吐かれたと主張する元同級生について、「私とは異なる政治的見解」を持っていると指摘したが、もしその同級生が「傷ついた」と感じているのであれば「心から申し訳なく思う」と付け加えた。

ユダヤ人で映画監督のピーター・エテッドギー氏は英紙ガーディアンに対し、ファラージ氏は1970年代のダルウィッチ・カレッジ在学中、攻撃的な態度を取っていたと証言。

「(ファラージ氏は)私ににじり寄って来て『(ナチス・ドイツ総統アドルフ・)ヒトラーは正しかった』『ガス室に送りだ』などと罵倒してきた。ガス室の音をまねてシューシューシューと続けてきたこともあった」と述べた。

■「遊び場での軽い冗談」

ファラージ氏は26日、記者団に対し、「人間に向かって直接、あんなことを言ったり、したりすることは絶対にない」と述べた。

24日の放送局とのインタビューで人種差別的な発言をしていないと断言できるかと繰り返し問われた際には、「人を傷つけたり、侮辱したりするようなことは絶対にしない」と答え、仮にしたことがあったとしても「故意ではなかった」と付け加えた。

さらに、「遊び場での軽い冗談」が「現代の視点から見れば、こじつけ的解釈をされる可能性があるとも述べた。

リフォームUKが25日に出した声明で、ファラージ氏は「ガーディアンに掲載されたような発言は、50年近く前、13歳の時の私がしたものではないと断言できる」と述べた。

英国アカデミー賞とエミー賞を受賞したエテッドギー氏はBBCに対し、ファラージ氏が同級生たちが真実を語っていないと示唆したことは「まったくもって不誠実だ」と述べた。

ガーディアンはこの報道について、元同級生12人以上の証言に基づいていると述べた。

ある同級生は、ファラージ氏が人種差別的な歌を歌い、ナチス式敬礼をして「ジーク・ハイル(勝利万歳)」と言っていたと証言している。別の同級生は、ファラージ氏が肌の色を理由に有色人種の子どもを閉じ込めたとも述べている。

こうした疑惑の一部は、ベテラン政治記者のマイケル・クリック氏らによって、10年以上前に報じられたものだが、リフォームUKが支持を伸ばし、ファラージ氏が次期首相の最有力候補に躍り出たことで、これまで以上に厳しい目が向けられている。(c)AFP