【11月27日 AFP】モルドバは26日、自国領内に墜落したロシア製無人機(ドローン)を外務省前に展示し、墜落に関してロシア大使を召喚した。

ドローンは25日、ウクライナ国境に近いモルドバ北東部の村の民家に落下。政府によれば、合計6機のドローンがモルドバ領空を侵犯したという。

ウクライナと北大西洋条約機構(NATO)加盟国のルーマニアに挟まれた旧ソ連の小国モルドバは、2022年のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、繰り返し領空侵犯を受けており、ロシア大使館の外交官や職員を数十人を追放してきた。

モルドバ外務省はこの日、モルドバ駐在ロシア大使のオレグ・オゼロフ氏を召喚した後、墜落したドローンを庁舎前に置いた。その後外務省は、オゼロフ氏が庁舎を出て、赤い「Z」の印が付いたドローンの横を通り過ぎる様子を撮影した動画をSNSに公開した。

外務省はオゼロフ氏に「違法な領空侵犯に関する抗議文書」を手渡し、これを「完全に容認できない」「モルドバの主権に対する重大な侵害」と表明した。

地元メディアが墜落ドローンについて尋ねると、オゼロフ氏はこの件を軽視し、なぜドローンが屋根に落ちて何も破壊しなかったのかと疑問を呈した。

「これを信じるのか?」と述べ、「モルドバとの関係を損なおうとする多くの試み」があり、両国関係は「すでに史上最低の水準にある」と指摘した。(c)AFP