スーダン軍最高司令、仲介国の停戦案は「最悪」と非難
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【11月24日 AFP】スーダンのアブドルファタハ・ブルハン国軍最高司令は23日、米国のアラブ・アフリカ問題担当上級顧問を務めるマサド・ボウロス氏が仲介者を代表して送った最新の停戦案は「これまでで最悪」だとし、政府として受け入れられないと述べた。
事務所が公開したビデオ演説でブルハン氏は、米国に加えてサウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)が参加する「クアッド」は、UAEがメンバーである限り「偏っている」と発言した。UAEは、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」に武器を供与していると広く批判されているが、UAEはこれを否定している。
ブルハン氏は、ボウロス氏がUAEの主張をなぞっていると非難。「クアッドは責任に無縁ではない。世界中がUAEによるスーダン国家への反乱勢力支援を目撃しているのだから」と述べた。
ブルハン氏率いる政府軍とムハンマド・ハムダン・ダガロ司令官率いるRSFとの交戦が2023年4月に開始してから、停戦仲介の試みは失敗に終わり、双方が決定的な軍事勝利を目指している。
軍が主導する統治評議会議長のトップで、事実上のスーダン統治者であるブルハン氏は、今月受け取った提案について、「軍を排除し、治安機関を解体し、民兵をそのまま残すものだ」と批判している。RSFは当時、この停戦案に同意したと表明していた。
先日、米国のドナルド・トランプ大統領は、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の要請を受けてスーダンの内戦を終結させると誓った。ブルハン氏は、両首脳に感謝を示し、この取り組みを「誠実なもの」と歓迎した。
一方で仲介者に向けては「解決を望むなら、前向きな姿勢で、適切な方法で臨むべきだ」と呼びかけ、唯一受け入れ可能な和平案はRSFの全面撤退であり、特定地域に封じ込めることだと主張している。(c)AFP