【11月23日 AFP】ブラジルの最高裁判所は22日、未遂に終わったクーデター計画に関する有罪判決を不服として上訴し、自宅軟禁下に置かれている極右ジャイロ・ボルソナロ前大統領(70)について、逃亡の恐れが高いと判断して身柄の拘束を命じた。

最高裁によれば、ルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ現大統領の政権移行を妨害する計画で拘禁刑27年を言い渡されたボルソナロ被告は、逃亡を図るために足首の監視装置を無効化しようとしたという。

裁判所が公開した映像の中で、ボルソナロ被告は「好奇心から」監視用装置にハンダごてを使ったと認めた。映像には、装置が損傷し焼け焦げているものの、まだ足首に装着されている様子が映っていた。

最高裁判事は、ボルソナロ被告の拘束は上告審が続く中での予防措置だと述べた。

22日には、ボルソナロ被告の長男フラビオ氏が自宅マンション前で集会を呼びかけており、判事は監視用装置の破壊未遂は「集会の混乱を利用して逃亡を成功させる計画の一環」だと指摘している。

判事はまた、ボルソナロ被告の自宅が米国大使館に近いことから、政治亡命を求める可能性があると述べた。(c)AFP