マムダニ次期NY市長とトランプ氏、対立一転和やかに会談
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【11月22日 AFP】米ニューヨーク市長選で勝利したゾーラン・マムダニ氏(34)が21日、ホワイトハウスを訪れてドナルド・トランプ米大統領と笑顔で会談を行い、両氏は対立を脇に置いて、ニューヨーク市の未来に向けて協力することを約束した。
市長に選出されて一躍脚光を浴びたマムダニ氏は、これまでトランプ氏を「入居者を食い物にする悪徳大家」に例え、激しい言葉のやり取りを繰り広げていた。
専門家らは、自らを民主社会主義者と呼ぶマムダニ氏と、マムダニ氏を「共産主義者」と非難し、さらに国外追放すべきだと述べていたトランプ氏が会談で火花を散らすものと考えていた。
しかし、大統領執務室での会談は礼儀正しさを体現するもので、トランプ氏は満面の笑みでマムダニ氏の歴史的な市長選勝利を称賛すると、「素晴らしい仕事をしてくれるだろう」「ニューヨークが再び偉大になることを心から願っている人物」とたたえた。
「私たちは、皆の夢である、強くて非常に安全なニューヨークの実現に向けて、彼を支援していく」とトランプ氏は語った。
マムダニ氏も対面が「非常に生産的」だったと述べ、両者が米国最大の都市であり金融の中心地であるニューヨークへの「共通の称賛と愛情」を確認したと強調した。
この会談は単なる表敬訪問というより、思想や世代、自我の衝突と見られていた。トランプ氏は誇張と不満を糧にする一方、マムダニ氏は生活の負担軽減と包摂を訴えている。
大統領執務室でのトランプ氏との面会は、奇襲劇に発展することが多く、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、トランプ氏やJ・D・バンス副大統領による公の場での叱責(しっせき)に耐えた。
政治アナリストたちは、マムダニ氏もゼレンスキー氏のような状況に陥る可能性を警告していた。
しかし、トランプ氏は繰り返しマムダニ氏への支持を表明。記者団に対しては「彼が私を『専制君主』と呼んだのは構わない。それ以上にひどい呼び方をされてきた。だからそれほど侮辱的ではない。協力を始めれば彼の考えも変わるかもしれない」と述べ、マムダニ氏が「本当に素晴らしい市長になることを望む」と付け加えた。(c)AFP