英、永住権申請を厳格化へ「普遍的権利ではなく特権」
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【11月21日 AFP】英国のシャバナ・マフムード内相は20日、永住権(無期限滞在許可、Indefinite Leave to Remain)申請条件を厳格化すると発表した。必要な在留期間を現行の原則として5年間から10年間に倍増させ、正規移民であっても給付金を12か月以上受給している場合はさらに厳しく20年とする。
この計画は合法移民削減策の一環で、不法移民削減策に続くもの。
合法・不法を問わない移民削減策は、世論調査でナイジェル・ファラージ氏率いる反移民政策を掲げる政党「リフォームUK」が支持を伸ばし続けていることへの対応と、逼迫(ひっぱく)した公共サービス現場の負担軽減策を兼ねたものとみられている。
両親共に移民のマフムード氏は議会で、「無期限滞在許可は(すべての人に与えられる)普遍的権利ではなく(個人の努力などによって得られる)特権であり、獲得しなければならない」と述べた。
政府は5月、無期限滞在許可の申請に必要な在留期間を現行の5年から10年に倍増させる方針を発表していた。
この在留期間について、マフムード氏は20日、正規ルートで入国した合法移民であっても、給付金を12か月以上受給している場合は20年とすると説明した。
非正規ルートで入国した不法移民の場合は30年となる。
給付金を1~11か月受給したことのある合法移民や、欧州連合(EU)離脱後に医療・社会福祉ビザで入国した「低技能」労働者は15年となる。
医師や看護師などの場合は5年、高所得者の場合は3年となる。
マフムード氏はこの計画が来年4月に実施できることを期待している。
マフムード氏は、移民は「英国の歴史において常に重要な部分を占める」が、近年の移民の「規模」は国を「不安定化させている」と述べた。
英政府の推計によると、純移民数の増加により、2026~2030年に約160万人が無期限滞在許可を取得できる可能性がある。
マフムード氏の改革案では、無期限滞在許可を申請する者は、犯罪歴がなく、高い英語力を持ち、負債(借金)がなく、社会保障税を3年以上納付していなければならない。
無期限滞在許可は、英国で何の制限もなく生活、就労、学習することを可能にし、英国市民権取得への重要な足掛かりとなっている。
世論調査の政党支持率では今年に入ってから与党・労働党を2桁差でリードしているリフォームUKは、無期限滞在許可制度を完全に廃止する方針を示している。
代わりに、移民に5年ごとのビザ(査証)再申請を義務付ける。これは既に無期限滞在許可を取得している大勢の移民にも適用する。
マフムード氏は、労働党の計画は既に無期限滞在許可を得ている移民には影響しないと述べた。(c)AFP