ナイジェリアで学校襲撃、女子生徒25人拉致 トランプ派が事件を利用
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【11月19日 AFP】ナイジェリア北西部の中等学校が武装集団に襲撃され、女子生徒25人が拉致されたのを受け、陸軍のワイディ・シャイブ参謀総長は25人を救出するため「昼夜を問わず」戦闘するよう命じた。この事件は、ドナルド・トランプ米大統領の支持者たちに利用されている。
ケビ州の中等学校が17日未明に襲撃され、女子生徒25人が拉致された。ナイジェリアでは、2014年4月に北東部ボルノ州の学校から女子生徒276人がイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」に拉致されるなど、学校が襲撃され女子生徒が拉致される事件が相次いでいる。
トランプ氏がナイジェリアのキリスト教徒殺害疑惑をめぐり軍事介入をちらつかせたのを受け、今回の事件は米国右派の怒りを買っている。
シャイブ参謀総長は、ケビ州に展開する部隊に対し、「昼夜を問わず戦闘を続けなければならない。これらの子どもたちを見つけなければならない」と語り、女子生徒の捜索に「あらゆる手段を尽くす」よう促した。
警察はマガ町にある公立女子中等学校に急行したが、武装集団は女子生徒を拉致し、教頭を殺害。フェンスを乗り越えて逃走した。
ケビ州は、隣国ニジェールからのイスラム過激派による脅威と、ナイジェリア北部で村々を略奪し住民を拉致・殺害する犯罪組織の板挟みとなっている。
■トランプ氏の支持者らが事件を利用
ケビ州警察は18日、AFPに対し、拉致された女子生徒は全員イスラム教徒だったと述べた。
だが、米共和党のライリー・ムーア下院議員はX(旧ツイッター)への投稿で、女子生徒25人のために祈るようフォロワーに呼び掛け、ナイジェリアでキリスト教徒が迫害されているというトランプ氏の主張に同調。
「この恐ろしい襲撃の詳細は全て把握していないが、襲撃がナイジェリア北部のキリスト教徒圏で起きたことは分かっている」と記した。
トランプ氏は11月、イスラム過激派が「非常に多くのキリスト教徒を殺害している」しているとして、ナイジェリアにおける攻撃計画の策定を国防総省に求めたと述べた。
ナイジェリアはトランプ氏のナラティブを否定し、同国のさまざまな安全保障上の危機ではキリスト教徒よりもイスラム教徒が多く死亡していると主張している。
ナイジェリアでは、キリスト教徒とイスラム教徒の両方を殺害するイスラム過激派の反乱など、数多くの紛争が起きている。これらの紛争で、市民は信仰する宗教を問わず無差別に殺害されている。
ケビ州では2021年6月にも、盗賊団(バンディッツ)が公立大学から100人以上の学生と職員を拉致した事件が起きている。
拉致被害者は、身代金と引き換えに2年以上かけて段階的に解放されたが、中には強制的に結婚させられ、赤ん坊を連れて戻ってきた女子学生もいる。(c)AFP