【11月16日 AFP】セルビアのエネルギー相は15日、米国が同国の石油会社NISに科している制裁を解除する絶対条件として、同社のロシアによる過半所有が解消されることを求めていることを明らかにした。米国は2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受け、エネルギー分野への制裁の一環としてNISを制裁対象としている。

制裁の影響は深刻で、国内唯一の製油所が操業停止に追い込まれる可能性があり、セルビアは冬季のエネルギー危機の瀬戸際にあるとされる。

セルビア政府は、NISからロシア企業を撤退させる交渉を急ぐ一方、経営体制の変更と引き換えに制裁解除をドナルド・トランプ米大統領の政権に要請しているが、エネルギー相のドゥブラブカ・ジェドビッチハンダノビッチ氏によると、米国側はまず「ロシア資本の全面撤退」が必要だとの立場を示したという。

同相は記者団に「米政権がロシアの株主の全面的な交代を明確に求めたのは初めてだ」と述べた。

米国は、解決に向けた交渉期限として2月13日を提示したという。米財務省は10月9日から制裁の適用を開始した。

NISは、米制裁対象のガスプロムネフチが45%を保有している。また親会社のガスプロムが持つ11.3%の株式は9月、別のロシア企業に移された。セルビア政府は約30%、残りは少数株主が所有する。

ジェドビッチハンダノビッチ氏によると、政府はNISの買収の可能性を検討しており、16日に臨時閣議を開く予定だという。

ロシア産ガスへの依存度が高いセルビアは、ウクライナ戦争をめぐり欧州で数少ない対ロ制裁を科していない国の一つとなっている。(c)AFP