【11月15日 AFP】国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)が開催されているブラジル北部アマゾン地域の都市ベレンで14日、先住民数十人がアマゾン地域での苦闘を訴え、会議場の入り口を封鎖した。

抗議活動は約2時間続き、11日に起きた先住民活動家が会議場に突入する抗議デモで浮上していたCOP30での安全に対する懸念が強まった。

伝統的な衣装と頭飾りを身に着けた約60人の男女は14日、数万人の代表団が到着する中、メインエントランスで人間のバリケードを形成して抗議した。中には赤ちゃんを抱いた人もいた。

数十人の武装した兵士と憲兵が会場の入り口を警備していたが、国連は参加者に対し、「危険はない」とのメッセージを送った。

太陽が照りつける中、先住民らはルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領との会談を要求。「さあ、ルラ、姿を見せて!」と先住民のリーダー、アレッサンドラ・コラップ氏は叫び、「我々の声を聞いてほしい、交渉にも参加したい」と訴えた。「問題が多すぎる」

COP30のアンドレ・コヘアドラゴ議長は、午前のイベントを欠席して先住民らと会談。先住民の手を取り、羽飾りのついた帽子をかぶった赤ちゃんを抱いた。

先住民が歌い、踊り、詠唱する中、ホールで会談したコヘアドラゴ氏は、デモ参加者らは「強く、非常に正当な懸念」を抱いていたと述べ、「非常にポジティブで、建設的な対話ができた」と語った。

ムンドゥルクのコミュニティーから来た抗議者らは、彼らの故郷の境界画定を進めることを求めている。

また、ブラジルを東西に横断する、穀物を輸送するための約1000キロメートルの鉄道プロジェクト「フェログラオ」にも反対している。(c)AFP/Facundo Fernandez Barrio, Magali Cervantes and Ivan Couronne