【三里河中国経済観察】中国のライフスタイルが世界を魅了する
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【11月16日 CNS】文化の海外発信は、経済の強さと文化的自信をつなぐ戦略的な架け橋だ。文化貿易の質を高め、文化的な強みを産業競争力へと転化することは、高水準の対外開放や経済構造の高度化に直接寄与する。これは経済成長に新たな原動力を注ぎ込むと同時に、経済と文化が相互に促進し、ハードパワーとソフトパワーが同時に強化される好循環の形成にもつながる。
近年、ネットドラマ、ネット小説、オンラインゲームといった文化の「新三種」が世界で「中国ブーム」を巻き起こしている。これは新しい発展様式に溶け込み貢献した成功例であり、中国の経済転換、貿易構造の最適化、デジタル競争力の向上、そして文化的ソフトパワーの構築を体現するものだ。そこには四つの鮮明な時代的特徴がある。
第一に、文化的自信こそが土台だ。文化自信は海外発信の「根」であり「魂」だ。確固たる文化的自信がなければ、文化発信は水源のない川、根のない木のようなものになる。文化自信があるからこそ、私たちは本土に立脚しつつ世界に向かう力を持ち、中国文明固有の美学や哲学、価値観が世界の語りにおいて代替不可能な声となる。それはネットコンテンツや中国料理、漢服など具体的な形を持つ商品や体験として世界に届き、対話の中で価値が検証され、共感が生まれる。自信が強いほど発信は力強く、発信が成功するほど自信はさらに確かなものになる。
第二に、超大規模市場は中国ならではの強みだ。中国の14億人の市場自体が「巨大な実験場」であり、一つの小説が数千万の購読を得ることは、その物語構成や感情表現が徹底的に検証されていることを意味する。一つのゲームが国内でヒットすることは、その遊び方や課金モデルが十分に成熟している証拠だ。巨大な内需市場はイノベーションのコストを下げ、国際市場でも通用する「強い製品」が磨かれる。
文化発信は一方通行ではなく、国内と海外の双方向の循環で互いに補完し合う。国内での成功が海外展開への資金・技術・自信をもたらし、海外での成功がブランド価値を高め、新たな研究開発投資を呼び込む。
第三に、理解と共感の深化が核心目的だ。文化発信の目標は、より現代的で、多様で、創造力に満ちた「中国の姿」を示すことにある。『流浪地球(英題:The Wandering Earth)』や『三体(英題:The Three-Body Problem)』などのSF作品が世界で人気を集め、ティックトック(TikTok)で中国要素が人気素材となり、『原神(Genshin Impact)』は伝統文化とゲームを融合させ世界各国でトップセールスを記録する。タピオカミルクティーや火鍋などの飲食ブランドは若者の社交スタイルとなり、世界のSNSで漢服チャレンジが流行している。世界の若者は多様な文化に好奇心旺盛で、中国文化の独自性が強い魅力を放っている。
第四に、技術の力が重要な支えだ。かつて文化の海外発信は映画館や書店に依存していたが、今やTikTokやモバイルゲーム、ネット小説アプリといった中国のデジタル基盤が、世界中のユーザーへ直通する「文化デジタル高速鉄道」となった。文化作品は「秒単位」で世界に届き、世界が同時に中国文化の息遣いを感じ取れるようになった。クロスボーダーECは中国トレンド商品を世界へ迅速に届け、生成AIは中国語作品の翻訳を圧倒的に加速させる。デジタル技術は文化発信の新たな活力を引き出している。
中国の文化発信は、世界規模のフェスティバルのように精密に進んでいる。単なる文化要素の輸出から、システム化・産業化した海外展開へと進化し、デジタルメディアと若い世代の創造力を武器に、伝統文化を題材にしたIP(知的財産)を現代の語り口で再構築している。イノベーションで培った産業力と文化コンテンツは、国内外の「二つの市場」の連動によって、世界で競争力を持つ力へと効率的に変換されている。
文化発信は「中国製造」から「中国発の創造」への転換を象徴するものであり、文化領域における「双循環」戦略の成功を示すものだ。今後、中国文化はさらに深く世界のエンタメ、ファッション、ライフスタイルに溶け込み、「出ていく」から「入り込む」段階へと進むだろう。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News