韓国政界揺るがした事件なのに検察が「控訴放棄」、内紛に発展
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【11月12日 KOREA WAVE】韓国政界を揺るがした「大庄洞開発不正事件」をめぐり、検察が1審判決に対する控訴を放棄した決定をめぐって、検察内部で激しい対立が生じている。ソウル中央地検のチョン・ジヌ検事長が抗議の意味を込めて辞意を表明、検察庁上層部に異議を唱えたことで、事実上の「検察内戦」の様相を呈している。
ノ・マンソク検察総長代行(大検察庁次長検事)は11月9日、控訴放棄の判断について「ソウル中央地検長と協議し、熟慮の末に私の責任において下した決定」と説明した。
一方、チョン検事長は「中央地検の控訴意見は大検察庁に説得しきれなかった。大検の指示には従うが、意見は異なる」と明確に立場の違いを表明し、今回の責任を取る形で辞意を表明した。
問題の判決は、11月1日にソウル中央地裁で言い渡された大庄洞事件の1審。検察は一部被告に対し求刑に満たない判決や無罪判決が下されたにもかかわらず、控訴期限である11月8日午前0時までに控訴しなかった。これにより、刑事訴訟法第368条に基づき控訴審ではより重い刑が科されることはなくなった。
これは極めて異例の対応であり、検察内部からも疑問の声が相次いでいる。検察側は当初、控訴の意向を法務省に伝えていたが、チョン・ソンホ(鄭成湖)法相とイ・ジンス次官が否定的な意見を示したという。法務省は「一部被告には求刑以上の判決が下された」「判決内容に法理的誤りはない」として控訴に否定的立場を取ったとされる。
最終的に大検は中央地検に対し控訴不許を通告。これに異議を唱えたチョン・ジヌ検事長は、今年7月に就任してからわずか4カ月余りでの辞意表明となった。事実上、検察幹部による内部からの“反旗”と受け止められている。
この決定に対しては検察内部からも激しい批判が噴出している。大検察庁のキム・ヨンソク監察1課検事は内部ネットワーク「イプロス」に投稿し、「有罪部分が不十分で、数千億ウォンに及ぶ犯罪収益も追徴されなかった事件で控訴を放棄した前例があるか」と強く批判した。
検察内では、法相や大検幹部に対しても辞任を求める声が広がっており、今回の控訴放棄決定が検察組織全体に波紋を広げている。今後、政治的影響や検察改革をめぐる論争にも発展する可能性がある。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News