【11月10日 AFP】インドネシアは10日、スハルト元大統領を含む10人を新たに国家英雄に追加した。独裁者であったスハルト氏の人権記録をめぐり、活動家や専門家からは反発の声が上がっていた。

国家英雄にはこれまで、民主的に初めて選ばれた大統領や、著名な女性の権利擁護者、イスラム学者、独立活動家らが名を連ねている。

プラボウォ・スビアント大統領が10日、義父であるスハルト氏を英雄の一人とする式典を主宰した。異論に対して大統領府は、プラボウォ氏には称号を授与する権利があると説明している。

スハルト氏の独裁体制は1967年の権力掌握以降、30年以上にわたり続き、汚職や人権侵害、政治的反対派への弾圧などで批判されてきた。スハルト元大統領は2008年に86歳で死去した。

新たに英雄に選ばれた他の9人には、殺害された労働活動家マルシナさんや、2009年に死去したアブドゥルラフマン・ワヒド元大統領らが含まれている。(c)AFP