【11月7日 AFP】ロシアの侵攻を受けるウクライナの隣国で、ロシアの飛び地カリーニングラードとも国境を接するポーランドの政府は6日、防衛力を強化するため、来年末までに最大50万人の希望者を訓練する計画を発表した。

2022年2月にロシアがウクライナに全面侵攻して以来、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)加盟国のポーランドは、外国から侵略を抑止すべく、防衛力を強化している。

ブワディスワフ・コシニャクカミシュ国防相は記者会見で、新たな訓練プログラムの目的について、事態のさらなるエスカレーションに備え、国と国民に備えさせることだと述べた。

「常に備えよ」と名付けられたプログラムは、「希望するすべての国民」を対象としている。

プログラムは個人セッションとグループセッションで構成され、「小中学生を含む年少者、労働者、高齢者も対象としている」という。

チェザリー・トムチク国防副大臣によると、政府は今年末までに10万人、さらに2026年末までに「約40万人」を訓練することを目指している。

希望者は、ポーランドで広く利用されている政府の公式モバイルアプリを通じて訓練セッションに申し込むことができる。

トムチク氏によると、プログラムは既存の訓練セッションに加え、「国防と社会のレジリエンス強化」を目的とした新たな取り組みが含まれるという。

コシニャクカミシュ氏は、「ウクライナ国民は(2022年に)不意を突かれた。4年間の戦争を経てこれらの危機対応スキルを身につけたが、戦争勃発(ぼっぱつ)当時は欠如していた。われわれはあらゆるシナリオに備えなければならない」と述べた。

さらに、来年のポーランドの国防予算は国内総生産(GDP)比4.8%という過去最高水準に達すると述べた。(c)AFP