【11月4日 AFP】ドイツで3日、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の有力議員の車が放火される事件が起きた。AfDはこの事件を「民主主義への攻撃」だと非難した。

ベルント・バウマン議員の車は3日早朝、北部ハンブルクのオットマルシェン地区で早朝に炎上しているところを発見された。警察は「政治的動機に基づく」犯行と見ていると述べた。

AfDのアリス・ワイデル共同代表とティノ・クルパラ共同代表は、この事件に「非常に動揺している」「最大野党グループの有力議員への攻撃は、ドイツにおける民主主義への直接的な攻撃だ」と述べた。

AfDは現在、連邦議会(下院)で最大野党となっており、630人議席のうち151人議席を占めている。

3日午後、極左運動「アンティファ(反ファシスト)」の活動家によるものとされる犯行声明文が、オルタナティブ独立メディアのニュースポータルサイトに掲載された。

このメッセージは、デュッセルドルフとドレスデンで裁判にかけられている反ファシスト活動家への連帯を示すためにバウマン氏の車を放火したことを示唆している。

AfDは2月の総選挙で20%余りという過去最高の得票率を獲得。

それ以降も支持を拡大し、最近の世論調査では支持率を約25%で、フリードリヒ・メルツ首相率いる中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と拮抗(きっこう)している。(c)AFP