北朝鮮兵捕虜「韓国で暮らしたい」 ウクライナ拘束中に訴え
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【11月2日 AFP】ウクライナで拘束されている北朝鮮兵2人が、韓国での生活を希望していることが分かった。韓国の人権団体が2日、AFPに明らかにした。
韓国の人権・脱北者支援団体「Gyeore-eol Nation United」が制作に協力したドキュメンタリーのインタビューで、2人がこの希望を語ったという。
韓国と欧米の情報機関によると、北朝鮮は2024年、ウクライナ侵攻を続けるロシアに約1万人の兵士を派遣したとされる。
自身も脱北者だという同団体の代表は「2人はインタビューの最後に、南(韓国)へ連れて行ってほしいとプロデューサーに訴えた。必ず戻ってきて南に連れて行ってほしいと懇願していた」と話した。
インタビューは10月28日、ウクライナの首都キーウの非公開施設で実施された。2人は拘束後、同施設に収容されているという。映像はまだ公開されていないが、数週間以内に公開される予定。
団体によると、2人の希望を支えるため、韓国で暮らす脱北者からのビデオメッセージや手紙を見せたという。
韓国の国会議員が2月に施設を訪問した際、すでに1人は韓国での生活を望んでいた。韓国の情報機関によると、北朝鮮兵は捕虜になるより自決するよう指示を受けていたという。
北朝鮮政府は4月、ロシア支援のために兵士を派遣し、一部が死亡したことを認めた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は遺族と面会し、「耐え難い痛み」に対する哀悼の意を表した。
一方、韓国の情報機関は9月、戦闘で約2000人の北朝鮮兵士が死亡したとの見方を示している。(c)AFP
