【11月6日 CNS】大国の経済に共通する特徴は、内需を軸に自国の中で循環できる構造を持つことだ。国内循環を円滑にすることは、新たな発展構造を築くうえで欠かせない要素であり、その中でも流通システムの整備は特に重要な役割を担っている。

千年以上前、嶺南地方のライチを長安まで届けるには十数日を要したが、今ではわずか24時間で届く。この飛躍は、中国の現代的な流通網がいかに発展したかを象徴しており、国内循環の円滑化が経済発展にどれほど大きな意味を持つかを示している。

大きな仕組みは小さな部分の積み重ねで成り立つ。現代流通システムの構築は、新しい発展構造を支える必然的な要請だ。成熟した流通システムは、経済循環を円滑に進めるための基盤であり、生産と消費を結び、地域と地域を線でつなぎ、国全体を網のように張り巡らせる。こうした仕組みがあることで、実体経済の成長がより多くの人びとに利益をもたらす。より広い視点で見れば、供給と需要のバランスを保ち、経済を健全に循環させるために不可欠なのが、まさにこの流通システムである。

嶺南地方のライチが今ではわずか一日で全国に届く――この「小さなライチ」が示すのは、現代物流の大きな力だ。現代流通システムの整備は、内需の拡大と暮らしの向上を支える重要な政策である。全国各地の豊かな産物を、便利で効率的かつ安全な物流ネットワークを通じて素早く届けることこそ、経済循環が順調に機能している証しであり、内需拡大の前提条件でもある。これは生産と消費の循環に直結し、人びとの生活に密接に関わる。経済のあらゆる要素を活性化させ、その潜在力を引き出すうえで欠かせない仕組みなのだ。

もし実体経済を走り続ける「身体」とすれば、現代物流はその中を巡る「血管」にあたる。この血流をさらに通りやすくし、活発に循環させるには三つの支えが必要だ。

第一に、ハード面の連携だ。物理的なインフラなしに円滑な物流は成り立たない。中国全土を南北8本、東西8本で結ぶ高速鉄道の「八縦八横」ネットワークが貨物を全国に運び、万トン級の港ではガントリークレーンが昼夜を問わず稼働し、都市や農村の隅々には宅配拠点が整備されている。さらに、立体倉庫でのロボットアームによる自動ピッキング、冷蔵車による温度管理、無人配送車によるラストワンマイルの配送など、知能化された物流施設が物流の「骨格」を支えている。こうしたインフラが、生産地の工場から消費者の家庭までを途切れなく結びつけ、流通の全過程を滞りなく進めている。

第二に、ソフト面の支えが欠かせない。ハードが「骨格」だとすれば、デジタル技術は物流を動かす「神経系」だ。物流管理システムでワンクリックで荷物の位置を確認でき、ビッグデータが最適なルートや在庫状況を予測し、AIが効率的な配送経路を設計する。また、地域をまたぐ運送が複雑な手続きで滞ることもなく、企業間で物流データを共有できる環境も整ってきた。生鮮品には統一された品質管理基準が導入され、全体の運用効率が飛躍的に向上している。こうしたソフト面の整備が、物流を「個別対応」から「協働運用」へと進化させ、より迅速で高効率な仕組みを実現している。

第三に、実際の需要があってこそ物流は成り立つ。物流は自己完結する仕組みではなく、実体経済の需要に支えられてこそ活力を得る。工場の生産には原材料の供給が必要であり、ネット通販の大型セールでは物流が数億件の荷物を処理する。山間部の果樹農家にとっては、ライチなどの新鮮な果物を全国に届ける手段が物流だ。こうした現実の需要がなければ、どれほど高度な技術やネットワークがあっても空回りしてしまう。物流は実体経済のニーズに応じて動き、消費者の需要に合わせて最適化されてこそ、経済全体に活力を与える「血管」となる。

「第15次五か年計画」期間を見据え、中国の現代流通システムは質の高い発展をさらに進め、経済の「毛細血管」から「大動脈」までをつなぎ、貨物と資源の流れをより合理的かつ効率的にし、国民経済の循環を円滑にするための強固な基盤となるだろう。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News