【10月30日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は、母国で抗議デモ「ノー・キングス(王様はいらない)」に直面しているかもしれないが、韓国では、この君主制を愛する不動産王にふさわしい贈り物が用意されていた。金の王冠のレプリカだ。

トランプ氏は29日、韓国南東部の慶州で李在明(イ・ジェミョン)大統領と会談、盛大な歓迎式典の終わりに、新羅(紀元前57年~935年)の王が着用した王冠のレプリカを贈られた。

韓国側は王冠について、新羅時代の「現存する金の冠の中で最大かつ最も豪華なもの」のレプリカで、「天と地の指導者の間の神聖なつながり」を象徴するものと説明した。

韓国大統領府は、王冠は「朝鮮半島における平和、共存、そして繁栄の共有──新羅王朝の長く安定した時代を反映した価値観──」を象徴するものだと述べた。

トランプ氏は、世界中で君主制への愛を隠していない。

米国では今月、各地で「ノー・キングス」デモが開かれた。参加者らは、大統領であるにもかかわらず「国王のように」振る舞うトランプ氏と、米国における民主主義の規範の侵食に抗議した。

だがトランプ氏は、「トランプ国王」の文字が刻まれた戦闘機を操縦し、王冠をかぶって抗議デモの参加者らに排せつ物を投げつける自身を描いたAI(人工知能)生成画像をソーシャルメディアで共有。デモを一笑に付した。

トランプ氏は、韓国の最高勲章「無窮花(ムグンファ)大勲章」も授与された。勲章には繁栄を象徴する月桂樹の葉があしらわれており、「朝鮮半島にあなたがもたらすであろう平和と繁栄への期待を込めて」授与されたと説明された。

トランプ氏は「大変光栄だ」「今すぐにでも身に着けたい」と述べた。(c)AFP