【10月26日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は25日、カナダへの関税を10%上乗せすると発表した。故ロナルド・レーガン米元大統領の言葉を引用し、関税反対を訴えるカナダ側の広告がMLBのワールドシリーズ中に放映されたことが問題視された。

問題のCMをめぐってトランプ氏は23日、虚偽の内容が含まれているとして、カナダ側との貿易交渉の打ち切りを発表していた

アジア歴訪に出発したトランプ氏は、「彼らの広告は即座に取り下げられるべきだった。不正確だと知りつつ、昨夜のワールドシリーズ中に放映された」と移動中の機内から自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、「誤ったメッセージであり敵対的な行為だ。カナダに対する関税を現在の価格から10%引き上げる」と述べた。

カナダ・オンタリオ州の広告では、レーガン氏が1987年に行ったラジオ演説の一節が引用された。引用されたのは、外国からの輸入品に高関税を課すことが米国経済に与える影響を警告した箇所だった。

広告ではレーガン氏が当時、「高関税は必然的に外国からの報復と激しい貿易戦争を引き起こす」と述べたと伝えられた。これはロナルド・レーガン大統領図書館のウェブサイトにある演説の記録と一致する。

しかし、レーガン財団はX(旧ツイッター)への投稿で、オンタリオ州政府が「音声と映像を選択的に使用した」と指摘し、法的措置を検討していると述べた。

オンタリオ州は、交渉再開に向けて27日に問題の広告を取り下げると表明した。(c)AFP