【10月25日 AFP】タイのワチラロンコン国王の母、シリキット王太后が24日夜、首都バンコクの病院で死去した。93歳。王室が発表した。

タイで王室は崇拝され、多くの国民から半神のような存在として扱われ、メディアは非常に好意的に報道し、全国の公共スペースや個人宅に金色のフレームに収められた肖像画が飾られるなど、惜しみない称賛を受けている。

シリキット王太后は夫のプミポン前国王との66年間の結婚生活を通して、ファッショニスタであると同時に、心優しい王妃であるという評判を築き上げた。一部の欧米メディアはシリキット王太后を雑誌の表紙に起用し、ジャクリーン・ケネディ元米大統領夫人に例えた。

王室は声明で、「王太后陛下の容体が悪化し、24日午後9時21分にチュラロンコン病院で93歳で崩御された」と述べた。

シリキット王太后は「複数の病気に苦しみ」2019年から入院していた。今月には血液感染症にかかったという。

ワチラロンコン国王は王室メンバーに対し、1年間の喪に服すよう指示した。

25日早朝から、タイのニュースキャスターは朝の放送中に黒い服を着て国喪に服している。

シリキット王太后は「国母」と呼ばれ、その誕生日はタイの母の日に定められている。(c)AFP