イスラエル極右閣僚、サウジを侮辱「砂漠でラクダに乗り続けるがいい」
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【10月24日 AFP】イスラエルの極右ベツァレル・スモトリッチ財務相は23日、サウジアラビアがイスラエルとの関係正常化と引き換えにパレスチナ国家の樹立を求めるなら、「砂漠でラクダに乗り続けるがいい」と述べた。
スモトリッチ氏はイスラエルで開催された会議で、「サウジアラビアがイスラエルとの関係正常化と引き換えにパレスチナ国家の樹立を求めるなら、お断りだ」「サウジの砂漠でラクダに乗り続けるがいい。われわれは経済、社会、国家、そしてわれわれが知っている偉大で素晴らしいことすべてをもって真に発展し続ける」と述べた。
スモトリッチ氏の発言は、イスラエル国内で激しい反発を招いた。
中道野党イェシュアティドのヤイル・ラピド党首はX(旧ツイッター)にアラビア語で、「サウジアラビア王国と中東の友人たちへ。スモトリッチはイスラエル国を代表していない」と投稿した後、スモトリッチ氏に謝罪を求めた。
中道右派野党「国家団結党」のベニー・ガンツ代表は、スモトリッチ氏の発言は「無知をさらすもので、閣僚にふさわしい責任を身に着けていない」と述べた。
強硬な国家主義的見解と扇動的な発言で知られるスモトリッチ氏は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる連立政権の他の閣僚としばしば衝突している。
スモトリッチ氏は、「イスラエル国と呼ばれる存在は、その領土内全てがイスラエル国だ。パレスチナ国家を樹立することは決してない」と述べた。
アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、モロッコは2020年、米国がイスラエルとアラブの関係正常化を仲介した「アブラハム合意」に基づきイスラエルとの関係を正常化した。
だが、2023年10月のイスラム組織ハマスによる攻撃でパレスチナ自治区ガザ地区での紛争が始まったのを受け、サウジアラビアとイスラエルの関係正常化交渉は凍結された。
イスラエルが占領するヨルダン川西岸の入植地に住むスモトリッチ氏は、ヨルダン川西岸の正式な併合と、ハマスが完全に壊滅するまでガザでの戦闘を継続することを繰り返し呼び掛けている。(c)AFP