【10月23日 AFP】米カリフォルニア州知事は22日、米国政府の閉鎖により困窮している市民に食料を配布するため、州兵を派遣すると発表した。

政府閉鎖の影響で、米国では連邦政府職員数十万人が給与を受け取れない状態が続いている。低所得者層の食料購入支援制度「補足栄養支援プログラム(SNAP)」の予算も数日以内に切れる見通しで、食料を提供するフードバンクにもさらなる負担がかかるとみられている。

こうした事態を受け、ギャビン・ニューサム知事は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の際と同様に、フードバンクでの作業を支援するため州兵を動員すると述べた。また、困窮する人々への食料支援を目的に、8000万ドル(約120億円)の州資金を迅速に拠出する方針も明らかにした。

ニューサム氏は「数多くの米国人が家族を養うために食料支援に頼っている。ワシントンの共和党が足を引っ張る一方で、カリフォルニア州は(フードスタンプ)受給者が食料価格の高騰の中で飢えないよう取り組んでいる」と述べ、政府閉鎖を強く批判した。

SNAPは全米で4200万人以上を支援しており、カリフォルニア州内だけでも約550万人が利用している。(c)AFP