中国・「新しさ」の道を歩み、勢いづく成長の力
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【10月27日 People’s Daily】7月15日、2025年上半期の中国経済の「成績表」が発表され、国内総生産(GDP)成長率は5.3%に達し、安定の中に進歩と好転が見られる発展態勢が維持され、圧力に耐える能力と強靭性が十分に示された。
この中で、新たな成長の原動力の増大が重要な見どころとなっている。中国各地は地域の実情に応じて新しい質の高い生産力を発展させ、技術革新と産業革新の融合発展を強化し、これが質の高い発展を推進する強力なエンジンとなっている。
科学技術のイノベーションは、新たな産業、新たなモデル、新たな成長力を生み出す原動力であり、新たな高品質の生産力を発展させる核心的な要素である。
近年、中国は「イノベーション駆動型」の発展戦略を強力に推進し、ハイレベルな科学技術の「自立自強(自力で自らを強くする)」を加速し、イノベーション型国家の仲間入りを果たした。世界イノベーション指数ランキングは12年の34位から24年には11位に躍進した。
「人機共跑(人間とロボットが共に走る)」マラソンコースから、「サイバー花火(ドローンショー)」まで、咲き誇る中国式の新しいロマンチックシーン、また深度求索(DeepSeek)が巻き起こした全国的なAIブームまで、科学技術イノベーションは中国の経済と社会の発展に力強いパワーを注入し、人びとの生産と生活に幅広い影響を与えている。
24年には、「三新産業」(新産業、新業態、新ビジネスモデル)の付加価値額のGDPに占める割合が約18%に達した。今年1~5月期、中国の有効発明特許出願件数は約500万件に近づき、前年同期比12.8%増加した。
科学技術イノベーションが勢いを増す背景には、それを支える基盤の着実な強化充実がある。現在、中国の研究開発費のGDPに対する割合は約2.7%に達し、すでに欧州連合(EU)の平均水準を上回り、経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均水準に近づいている。中国の人的資源総量、科学技術人員の資源総量、研究開発人員の総量は世界一だ。また世界の「トップ100科学技術イノベーションクラスター数」も世界一、ハイテク企業数は46万社を超えている。
豊富な革新の要素と活力に満ちたエコシステムが、イノベーションの成果の相次ぐ創出を促し、新たな質の高い生産力の発展を力強く推進している。「世界経済フォーラム(World Economic Forum)」のジェレミー・ユルゲンス(Jeremy Jurgens)執行理事が指摘するように、中国は強力な研究機関と多数の技術人材を擁し、これが中国の新たな質の高い生産力発展を後押ししている。
科学技術革新と産業革新の深い融合を強力に推進し、イノベーションの「ポテンシャルエネルギー」を持続的に経済の「動的エネルギー」に転換している。伝統産業の改造・アップグレード、新興産業の育成・拡大、未来型産業の配置・整備を通じて、中国経済の質の高い発展は十分な原動力を得ている。
今年上半期、中国の一定規模以上(年間営業収入2000万元以上)のハイテク製造業の付加価値額は前年同期比9.5%増加し、1~5月には一定規模以上の戦略的新興サービス業の企業収益は約10%増加した。
現在、中国のデジタル経済コア産業の付加価値額がGDPに占める割合は約10%に達し、先進国と比較しても高い水準にある。中国のグリーン発展は質と効率が向上し、世界のグリーン変革をリードする役割をさらに強化している。
中国の外国貿易企業は世界のエネルギー変革の新たな趨勢を捉え、質の高いグリーン製品の供給を継続的に増やしており、上半期には、リチウム電池、風力発電ユニットの輸出額の伸び率はいずれも20%を超えた。
中国が新しい質の高い生産力の発展に力を入れることは、国際協力にも新たな機会をもたらしている。中国の再生可能エネルギー分野における技術的ブレークスルーと大規模な導入のおかげで、世界の風力発電と太陽光発電のコストは過去10年間でそれぞれ60%以上、80%以上低下した。
14年から23年にかけて、中国の生成AI関連の特許出願件数は3万8000件を超え、世界一となり、世界の人工知能産業の発展に強力な推進力を注入した。
昨年、中国の産業用ロボット輸出の世界市場シェアが世界2位に躍進したのに続き、今年上半期の輸出は61.5%増加した。調理、清掃、配膳、娯楽などのロボットはますます「知能化」が進み、世界の消費者の生活により多くの利便性をもたらしている。
フランス資本の電気・産業機器メーカー「シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)」が北京に新たなイノベーションセンターを設立、「シーメンス・ヘルシニアーズ(Siemens Healthineers)」の最新研究開発・製造基地プロジェクトが深セン市(Shenzhen)で起工、フランスの航空機メーカー「エアバス(Airbus)」が中国と協力して航空業界のグリーン変革を推進するなど、中国の質の高い発展の見通しを評価した多国籍企業が、中国における投資を継続的に拡大している。
中国は、より多くの外国企業が中国を拠点に世界を見据え、新たな質の高い生産力の発展の潮流の中で、双方向の協力と多者間のウィンウィン提携の実現を歓迎している。
中国と共に歩むことは、チャンスと共に歩むことだ。 新たな質の高い生産力は、先進的な生産力の発展方向を代表し、「新しさ」の道を歩む中国経済は、安定的に遠い未来まで進むことができ、世界の発展のために新たな活力を加え、新しい成長の原動力を注入していくことだろう。(c)People’s Daily /AFPBB News