新世界からハンファまで…韓国・財閥系ホテル・リゾートが“ラグジュアリー化”競争
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【10月19日 KOREA WAVE】韓国の大手グループ系列ホテル・リゾートが、世界的なラグジュアリー市場を狙って「高級化競争」を繰り広げている。グローバルブランドとの提携や独自のウェルネス・コンテンツを武器に、国内ホテル業界の勢力図が再編されつつある。
まず動いたのは、新世界グループ系列の「朝鮮ホテル&リゾート」だ。創業111周年を迎えた同社は、ソウル江南の「朝鮮パレス・ソウル江南、ラグジュアリーコレクション・ホテル」に続き、2018年開業の「レスケープホテル」を米国大手ホテルチェーン、マリオット・インターナショナルの最上位ブランド「ラグジュアリーコレクション」に編入する。
レスケープホテルは「アーバン・フレンチ」をテーマにした韓国初のブティックホテルで、フランス・パリの雰囲気を再現した華やかな内装で知られる。熱心な国内外のファンを持つこのホテルは、12月29日から「レスケープ・ソウル明洞、ラグジュアリーコレクション・ホテル」として運営を開始し、11月10日からマリオット公式サイトで予約を受け付ける。マリオットのグローバルネットワークを活用し、海外富裕層顧客との接点を広げる狙いだ。
一方、ハンファホテル&リゾートは新たなハイエンドブランド「アント(ANTO)」を立ち上げ、高級リゾート市場に本格参入した。北漢山国立公園のふもとに位置するアントは、ソウル中心部から車で約40分という利便性を誇り、都市近郊で自然を満喫できる点が特徴だ。世界的ロックバンド・コールドプレイが韓国滞在時に宿泊し絶賛したことでも知られる。
アントの開業により、ハンファホテル&リゾートはソウルで特級ホテルと高級リゾートを同時運営する唯一の企業となった。同社は施設やサービスを全面刷新し、ヨガ・瞑想プログラムや森林を活用した自然セラピーを新設。専門ウェルネスブランドとの提携も進める。また、家族連れ向けの体験型施設や生態学習空間の拡充を予定しており、今後も主要観光地に高級リゾートを追加展開する計画である。
同社関係者は「プレミアムリゾート需要が急増する中、アントが市場の新しい基準点になるだろう。ハンファブランドを通じて韓国を代表するホテル・リゾート企業としての地位を確立したい」と述べた。
さらに、パルナスホテル(旧グレンツェルホテル)は約14カ月間・総額2000億ウォンを投じた全面改装を経て、新ホテル「ウェスティン・ソウル・パルナス(The Westin Seoul Parnas)」をオープンした。客室数564室を有し、国内最大規模のホテルクラブラウンジ「ウェスティンクラブ」や、最大1200人収容の宴会場「ハーモニーボールルーム」、6000平方メートルの「コスモポリタンフィットネスクラブ」などを備える。
同ホテルは業界で初めてデジタル顧客体験(DCX)モデルを導入。顧客データをリアルタイムで分析し、個別最適化されたサービスを提供する。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News