人質に取られたイスラエル人カップル、救出と停戦合意で再会
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【10月15日 AFP】「アビナタンと最後に会ってから2年が経ちました」──イスラム組織ハマスに拉致され人質となり、昨年6月に救出されたイスラエル人女性ノア・アルガマニさん(28)は、ガザ停戦合意の一環で13日に解放されたパートナーのアビナタン・オルさんと再会を果たした。アルガマニさんは14日、拘束中の状況が二人で大きく異なっていたことをX(旧ツイッター)への投稿で説明した。
二人は2023年10月7日のハマスによる越境攻撃で、ノバ音楽祭の会場から拉致された。他の複数の人質と同様、アルガマニさんはバイクの後ろに乗せられてパレスチナ自治区ガザ地区へ連れ去られた。
事件当日の動画には、武装した男らにバイクで強制的に連れ去られるアルガマニさんと、徒歩で連れ去られるオルさんの姿が映っていた。
オルさんは解放後に初めて、アルガマニさんが1年以上前に救出されていたことを知ったという。
イスラエルのチャンネル12テレビによれば、オルさんは2年にわたり完全に隔離され、体重が3〜4割減少したと報じられている。
アルガマニさんは「私は子どもや女性、高齢者と一緒に拘束されていたが、アビナタンは一人で拘束されていた」とし、「私は主に室内に閉じ込められていたが、アビナタンはずっとトンネルの中にいた」と述べた。
「私はハマスに246日間捕らえられていたが、アビナタンは738日間拘束されていた。私はイスラエル軍の英雄的な救出作戦で戻り、アビナタンは停戦合意による取引で戻った」と説明している。
投稿では、ガザでの活動に尽力したイスラエル軍と、停戦合意をまとめたドナルド・トランプ米大統領への感謝の言葉も見られた。
「しかし、私たちはすべての逆境を乗り越えて家に戻り、再会した!」とアルガマニさんは書いた。「ついに一緒に癒やしを始められる。回復には時間がかかる──過去2年に起きたことをまだ十分に消化できていない。しかし、私たちは勝った」と続けた。
「そして今、私たちの共有の旅を一緒に始める時が来た」
現時点でハマスはなお24人の人質の遺体を保持しているが、停戦合意の条件の下で返還される見通しだ。
アルガマニさんは「私たちは倒れた者と殺された者を決して忘れない。すべての倒れた兵士と人質がイスラエルで適切な埋葬を受けるまで戦いを止めない」と述べた。(c)AFP