【10月3日 AFP】米IT大手アップルは2日、移民・税関執行局(ICE)捜査官の動向を匿名で報告するために使われていた複数のアプリをアプリ市場「アップストア」から削除した。ドナルド・トランプ政権が圧力をかけたと報じられている。

これらのアプリはここ数か月、全米各地で不法移民の強制送還が増す中で人気が高まっていた。

だが、トランプ政権の当局者らは、先月テキサス州のICE施設で発生した銃撃事件などを受けて、これらのアプリがICE捜査官を危険にさらすとして激しく批判していた。

当局によると、テキサス州の銃撃事件の容疑者は、犯行の数日前からこれらのアプリを使用していた。

銃撃では拘束者2人が死亡、1人が負傷したが、捜査当局はICE捜査官を標的にしたものとみている。

トランプ氏による大規模な強制送還政策により、何千人もの不法移民が覆面捜査官に一斉摘発される中、全米各地でICEに対する抗議デモが発生している。

AFP記者が2日夜に試してみたところ、アップストアでは人気の「ICEBlock」を含むICE捜査官追跡アプリにアクセスできなくなっていた。

これらのアプリの削除について最初に報じたFOXビジネスによると、パム・ボンディ司法長官は、司法省が「本日アップルに連絡を取り、ICEBlockアプリをアップストアから削除するよう要請し、同社が応じた」と述べた。

アップルはNBCニュースへの声明で、「ICEBlockに関連する安全上のリスクについて法執行機関から情報を得たため、このアプリおよび類似のアプリをアップストアから削除した」と述べた。(c)AFP