パリにピカソ公園、無料開放で2030年に開園
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【9月29日 AFP】フランス・パリ中心部でパブロ・ピカソの彫刻を展示する公園を2030年に無料で一般公開する予定だと、同市内にあるピカソ美術館の館長がAFPの取材に明かした。
セシル・ドブレ館長によると、美術館の裏手に併設される公園は五輪サイズのプール(長さ50メートル、幅25メートル)2面分ほどの広さで、ピカソ作のブロンズ彫刻が12点ほど展示されることになっている。
米ニューヨークやシカゴでは、すでにピカソ作品が公共空間に設置されているが、パリでのこのプロジェクトは「ピカソにささげられた初の野外美術館」になるとドブレ館長は述べた。
展示予定の作品には、1950年にピカソが制作し、現在は館内にあるブロンズ像の『雌ヤギ』も含まれる。
パリ市当局とフランス文化省の支援を受けている公園プロジェクトは、「ピカソ一家、特に娘のパロマさんとの対話を通じて構想された」とドブレ館長は語っている。
パロマ・ピカソさんはAFPに対し、このプロジェクトは「父のように生命力に満ちている」と語り、「パリが父をたたえる美しい方法」だと述べた。ピカソは第2次世界大戦のさなかをパリで過ごし、アトリエを構えていたことから、同市を「非常に重要な場所」と見なしていたと振り返った。
観光客に人気のマレ地区にあるピカソ美術館は、仮設展示スペースを倍増させる新館の建設も予定している。
拡張計画の費用は5000万ユーロ(約87億5000万円)で、企業スポンサーとピカソ一家から資金が提供される。工事は2028年に開始される見込み。(c)AFP