【9月27日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は26日、連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー元長官の起訴を歓迎し、同長官を「悪徳警官」と糾弾するとともに、より多くの政敵を起訴するよう求めた。

トランプ氏の発言は、米国政治における数十年にわたる慣習を覆す、自身に逆らう者に対する異例かつ露骨な報復を激化させるものだ。

25日、ホワイトハウスでコミー元長官の起訴について問われると、トランプ氏は「率直に言って、他の連中も起訴されることを願っている」と述べ、政敵を「腐敗した極左の民主党員」と呼んだ。

「これは報復ではない。このまま放置できないという事実もある」と付け加えた。

歴代大統領は、ホワイトハウスと司法省の明確な境界を示すべく努めてきた。トランプ氏はこの慣例を打ち破り、コミー元長官の事件、そして他の事件にも影響力を行使しようとしていることを浮き彫りにした。

コミー元長官は、トランプ氏が勝利した2016年大統領選へのロシアの介入、そしてトランプ氏がロシアと共謀したかどうかに関する捜査に関連して、偽証罪と司法妨害の罪で起訴された。

トランプ氏はコミー元長官について「彼は悪徳警官だ。ずっと悪徳警官だった」と記者団に語った。

次に誰が起訴されるのかとの質問に対し、トランプ氏は「リストはないが、他にも起訴される人物は出てくるだろう」と答えた。

トランプ氏は数日前、パム・ボンディ司法長官に対し、コミー元長官をはじめとする政敵への措置を取るよう公に要請していた。

政敵の中には、検事としてトランプ氏に対して民事訴訟を起こしたニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官(民主党)や、2019年の大統領による最初の弾劾調査で検察側を率いたカリフォルニア州選出のアダム・シフ上院議員(民主党)も含まれている。(c)AFP