米ホワイトハウス、ベネズエラ大統領からの対話要請を一蹴
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【9月23日 AFP】米ホワイトハウスは22日、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領からの直接対話の要請を拒否した。この前日、両国間の緊張緩和に向けてマドゥロ氏から米国宛てに書簡が送られていたことが分かった。
トランプ大統領は麻薬対策作戦の一環として、軍艦8隻と潜水艦1隻をカリブ海南部に派遣。ここ数週間で、ベネズエラの麻薬密輸船とみられる少なくとも3隻を撃沈し、十数人を殺害している。
米側の行動について、ベネズエラでは2人の野党指導者が「民主主義の回復に不可欠だ」として支持を表明した。2024年に再選を果たしたマドゥロ氏については、野党や国際社会が不正選挙だと非難している。
ベネズエラ政府は21日、マドゥロ氏がトランプ氏に宛てた書簡を公開。米国の「麻薬カルテルを率いている」との主張を「完全に虚偽だ」と否定し、トランプ氏に「平和を保つ」よう求めた。
この書簡について、ホワイトハウスのカロライン・レビット報道官は「多くの虚偽が含まれている」と批判。その上で、トランプ政権のベネズエラに対する立場は「変わっていない」と強調し、マドゥロ政権を「正統なものとは認めていない」と述べた。
米側の反応を受け、マドゥロ氏は22日夜のテレビ番組で「これは最初の手紙であり、確実にもっと送るつもりだ」と発言し、「ベネズエラの真実を守ること」が目的だと説明。
「彼らがドアを閉ざすなら窓を開き、窓を閉ざすならドアを開いて、自国ベネズエラの真実で世界を照らし、その光でホワイトハウスをも照らす」と述べた。(c)AFP