ロ中イラン、カーク氏暗殺に乗じて陰謀論あおる
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■危機に乗じる
ニュースガードによると、偽情報の多くはロシア国営メディアから発信されたものだ。カーク氏暗殺にウクライナが関与したという内容で、同氏が米国の対ウクライナ軍事支援に反対したからだとしている。
実際には、ウクライナとカーク氏暗殺を結び付ける証拠はない。
米当局は、ユタ州出身のタイラー・ロビンソン容疑者(22)が屋上からライフルでカーク氏を射殺したと発表している。ロビンソン容疑者は逮捕され、殺人罪で正式に訴追された。
ニュースガードによると、イラン国営メディアは、カーク氏が米国のイラン攻撃に反対したことへの報復として、イスラエルが暗殺を計画したと根拠を示すことなく主張した。
イラン国営メディアは暗殺をイスラエル対外特務機関モサドのしわざだとしているが、これは根拠のない主張であり、専門家らは、イランが長年、重大な危機を敵対勢力のしわざにする傾向を反映していると指摘している。
一方、中国国営メディアはロビンソン容疑者に関する偽情報を拡散し、容疑者が2020年米大統領選でトランプ陣営に献金したと根拠を示すことなく主張した。
「親中派のコメンテーターたちはカーク氏暗殺を利用して米国を嘲笑し、容疑者に関する偽情報を拡散し、米国が深く分断されているように描写した」とニュースガードは指摘した。
偽情報専門家によると、敵対勢力による影響力キャンペーンは、米国の政治危機、選挙、自然災害などを頻繁に利用して対立をあおっている。
一部の専門家は、米国は外国が拡散する偽情報の脅威の高まりに対処する準備が不十分かもしれないと警告している。
マルコ・ルビオ国務長官は4月、外国の主体が流す偽情報の追跡と対策を担っていた「対外国情報操作・干渉(R/FIMI)」拠点を閉鎖した。
英紙フィナンシャル・タイムズは先週、欧州諸国が米国務省から、ジョー・バイデン前政権下で昨年署名された、外国政府による偽情報対策への統一的なアプローチを確立することを目指した覚書を破棄する通知を受けたと報じた。
国務省は17日、「米国は、前政権下で実施された外国による情報操作に対抗するためのあらゆる枠組み、および関連するあらゆる手段を停止した」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。(c)AFP