プーチン氏、ベラルーシとの軍事演習に10万人「潜在的侵略を撃退」
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【9月17日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は16日、ロシア軍とベラルーシ軍による合同軍事演習「ザパド(西方)2025」には兵士10万人が参加していると述べた。演習の一部は北大西洋条約機構(NATO)との境界付近で行われた。
ベラルーシ政府は先に、米軍の代表団も視察したベラルーシ側の演習には7000人の兵士が参加していると述べていた。
プーチン氏は軍服姿で演習を視察し、「本日、われわれは戦略演習『ザパド2025』の最終段階を実施している」「10万人の兵士が参加している」と述べた。ロシアがウクライナに侵攻するわずか数か月前に行われた「ザパド2025」には、約20万人の兵士が参加していた。
ロシアの通信社は大統領府(クレムリン)の発表として報じたところによると、この演習はこれまでロシアとベラルーシの二国間演習として宣伝されてきたが、インド、イラン、バングラデシュ、ブルキナファソ、コンゴ、マリの兵士も参加している。
先週ロシアの無人機がポーランドの領空を侵犯したのを受け、NATO東方諸国は「ザパド2025」への警戒を強めており、ポーランドはベラルーシとの国境を閉鎖した。
プーチン氏は、「ザパド2025」は「連合国家(ユニオンステート、ロシアとベラルーシ国家同盟)に対する潜在的な侵略を撃退する」ための訓練だと説明した。
ポーランドのドナルド・トゥスク首相によると、「ザパド2025」はポーランドとリトアニアの国境地帯「スバウキ回廊」の占領をシミュレートするものだという。スバウキ回廊はロシアの飛び地カリーニングラードとベラルーシに挟まれた要地で、ポーランドは、演習期間中はベラルーシとの国境付近に約4万人の兵士を駐留させると発表している。
ロシアは14日、バレンツ海でフリゲート艦から最新の超音速ミサイル「ツィルコン」の発射訓練を実施したと発表した。ベラルーシ軍によると、「ザパド2025」では核兵器配備計画の訓練も行われたという。(c)AFP