ブラジル大統領、ボルソナロ裁判は「魔女狩りではない」 米紙上で反論
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【9月15日 AFP】ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領は14日、ジャイル・ボルソナロ前大統領がクーデター計画で有罪判決を受けたことに対する、米国の厳しい批判に反論した。
ルラ氏は米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿した意見記事の中で、初めてボルソナロ前大統領の有罪判決に対する反応を示した。
「ブラジルの民主主義と主権は交渉の余地なし」と題し、ドナルド・トランプ米大統領にあてた文章の中で、ルラ氏は「われわれの制度と民主的法の支配を守る判決を誇りに思う」と述べた。
ルラ氏は「私、副大統領、そして最高裁判事を暗殺する計画があったことが、数か月にわたる捜査で明らかになった」と述べ、司法手続きは公正かつ徹底的だったと主張し、トランプ氏が呼んだ「『魔女狩り』ではない」と記した。
極右指導者のボルソナロ前大統領は、2022年10月の大統領選でルラ氏に敗れた後、政権を転覆させようとした罪などで判事5人中4人から有罪の投票を受け、拘禁27年の刑を受けた。この判決についてトランプ氏は「非常驚くべきもの」と述べていた。
トランプ氏は、ボルソナロ前大統領の裁判や米国の経済、国家安全保障、外交政策を脅かすなどの理由を挙げ、すでに多くのブラジル製品に50%の関税を課している。
ルラ氏はこのトランプ関税を「誤っただけでなく、非論理的」だとし、その背後に経済的な論理が欠如していることは、「ホワイトハウスの動機が政治的であることを明確にしている」と付け加えた。(c)AFP