【9月17日 東方新報】毎年恒例のゲーム展示会「ChinaJoy2025」が開幕し、上海新国際博覧センターは多くの来場者でにぎわった。

会場には最新ゲームを体験するために訪れたゲーマー、コスプレを楽しむ愛好者、限定グッズを収集する人々など幅広い層が集まり、イベント特有の熱気をつくり出していた。

広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)から来た小林(Xiao Lin)さんは「街全体がアニメの世界のようだった」と語り、規模の大きさや雰囲気の濃さに驚いたという。南京から来たコスプレイヤーの星北(Xing Bei)さんは「一般的なアニメイベントより内容が充実している」と話し、クリエイター向けの制度を利用して無料で入場した。上海市在住の胡(Hu)さんは新作「影之刃零」を試遊し、「発売前から完成度が高く、国産ゲームに期待できる」と評価した。

出展企業の取り組みも多様化した。大手の浙江世紀華通(Zhejiang Century Huatong Group)は例年よりブースを小規模にし、代わりに「遊園地」型の体験エリアを設置した。「ドラゴンネスト(Dragon Nest)」には多くの来場者が集まり、「無尽冬日」のコーナーではアイスクリームが配られた。スタンプラリーやミニゲームで景品を得られる仕組みも人気を集めた。

ブース内にはペットボトル回収拠点が設けられ、集められたプラスチックは子ども向けの制服製作に活用された。昨年は約3500本が回収され、温室効果ガスの削減効果があったとされる。来場者は娯楽を楽しむと同時に環境活動に参加できる仕組みとなっている。

ゲーム会社・莉莉絲(Lilith)のブースは二つのエリアに分かれていた。前半部分では来場者がプロのeスポーツ選手と対戦でき、後半には約20台の試遊機が並び新作「遠光84」を体験できた。さらに、コスプレイヤーとの撮影会、カプセルトイ、射撃体験なども実施され、来場者の滞在時間を長く保つ工夫が見られた。

今年の会場は例年以上の人出で、来場者はそれぞれの目的でイベントを楽しんだ。ChinaJoyは単なるゲーム展示会にとどまらず、中国のエンターテインメント産業とファン文化の拡大を示す象徴的な場となっている。(c)東方新報/AFPBB News