【9月12日 AFP】ドイツ西部ノルトライン・ウェストファーレン州の職業訓練校で先週発生した女性教師刺傷事件で、コソボ出身の容疑者は「宗教的」動機に基づいて犯行に及んだ可能性がある。同州のヘルベルト・ロイル内相が明らかにした。

日刊紙ビルトによると、エリオン・S容疑者(17)は女性教師を刺す前にホームレスの男性も刺し、携帯電話にイスラム過激主義的な動画メッセージを残していたという。

ロイル氏は州議会内務委員会で、デジタル証拠の初期分析から「宗教的動機に基づく犯行であることが示されている」と述べた。

ドイツでテロ事件を担当する連邦検察が、本件を捜査対象とするかどうかを検討しているという。

容疑者は5日、自身が通う職業訓練校で45歳の女性教師を刺し、重傷を負わせた。女性教師は緊急手術を受けたが、現在命に別条はないという。

同日その後、警察は職業訓練校から3キロほど離れた場所で容疑者を発見。容疑者がナイフを抜いたため「銃器を使用した」という。

ドイツメディアによると、容疑者は負傷し、病院に搬送された。

ビルト紙は11日、容疑者は女性教師を刺す前に、44歳のホームレスの男性も刺していたと報じた。

容疑者は女性教師を刺した後、携帯電話で自白動画のようなものを撮影。その中で女性教師が「預言者(イスラム教の預言者ムハンマド)を侮辱した」と述べ、「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだという。

ビルト紙によると、捜査当局は殺人未遂容疑で拘束している容疑者について、信仰を侮辱されたとして女性教師を襲撃したとの見方を示している。(c)AFP