西安発EC専用列車、500本突破
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【9月11日 CNS】汽笛の音と共に電子商取引(EC)商品を満載したX387列車は8月12日、西安国際港駅から、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)ウルムチ(Urumqi)方面に向けて出発し、シルクロードEC専用列車の運行本数が500列を突破した。
この列車は2024年3月26日の運行開始以来、「安定・効率・革新」を特徴として、京東(JD.com)、順豊速運(SFエクスプレス、SF Express)、極兔速逓(J&T)など主要EC企業の利用を獲得。編成車両は初期の30両から現在は最大55両に拡大し、単なる輸送サービスからサプライチェーン全体をカバーする総合物流ソリューションへと進化を遂げた。これまでに計500列(2万619車両)のEC商品を新疆ウイグル自治区などへ輸送し、西側地域への物流大動脈として重要な役割を果たしている。
西安鉄路局が運行するこの列車は、陝西省発の西行き快速都市間専用列車として毎日1本の「旅客列車並み」ダイヤで運行。午前9時09分に西安国際港駅を出発し、新疆ウイグル自治区のウルムチ三坪駅・烏北駅まで時速120キロで2706キロを走破、平均36.18時間で到着する「時間厳守」輸送を実現している。
西安鉄路物流センターの上官璐皓(Shangguan Luhao)主任技師補佐によると、この専用列車は「通常の鉄道輸送より2時間、トラック輸送より5時間短縮」し、物流コストを10%削減。コンテナ輸送による貨物損傷率の低減で企業満足度は70%向上したという。
運行を支えるのはサプライチェーン全体の連携だ。西安鉄路局は中国鉄道コンテナ公司と連携し、24時間対応サービスを実施。コンテナ準備時間を30分から10分に短縮した。またウルムチ鉄路局との連携により、到着後の荷卸し効率化や北斗衛星測位システムを活用した最適ルート案内で、両端のトラック輸送時間を平均20分短縮。「鉄道幹線+両端集配」の物流モデルを確立している。
列車到着当日に配達作業を開始し、翌日には顧客へ商品が届くため、従来比12%のスピードアップを実現。輸送能力も初期の30両編成から55両編成へ拡大し、天候影響を受けにくい大容量・低コスト輸送としてEC企業からの支持を集めている。この専用列車は陝西省から新疆への安定した物流チャネルとして、地域間の商業流通を促進する役割を果たしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News