ロシア、SNSで「使い捨て工作員」募集 独当局が警告
このニュースをシェア
【9月3日 AFP】ドイツ当局は2日、ロシアがソーシャルメディアを通じて「使い捨て工作員」を募集し、スパイ活動や破壊工作を実行させようとしていると警告するキャンペーンを開始した。
ドイツでは、ウクライナ侵攻を受けてロシアとの緊張が高まって以来、ロシアに関連するスパイ活動や破壊工作が急増している。
警察と情報機関によると、放火、器物損壊、機密性の高い施設上空でのドローン飛行など、複数の事件が少額の報酬と引き換えに、訓練を受けていない「使い捨て工作員」によって実行されたとみられている。
軍事施設や防衛産業、交通・エネルギーインフラが標的になっているという。
当局は、ロシアのスパイが「ドイツ国内の人々の協力を得て、ドイツの不安定化を図る」ことを目的としていると警告。
「このやり方は『自分の手を汚す必要がない』ため、ロシアのスパイに決定的な優位性を与える」と続けた。
当局によると、使い捨て工作員の勧誘は通常、ソーシャルメディア上のチャットから「何くわぬ顔で」始まり、少額の報酬を提示して犯罪を犯すよう促す。
対外情報機関、連邦情報局(BND)のブルーノ・カール局長は、「外国の情報機関による破壊工作、スパイ活動、プロパガンダ活動は、自由社会の安定を意図的に損なうものだ」と警告。
「彼らは欺瞞(ぎまん)、脅迫、そして破壊を通じて、われわれの民主主義を攻撃している」と続けた。(c)AFP