トランプ氏の州兵派遣は「侵略」 イリノイ州知事
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【9月1日 AFP】米イリノイ州のJ.B.プリツカー知事は8月31日、ドナルド・トランプ大統領が米各都市に州兵を派遣する最終的な目的は2026年の選挙を掌握することにあると述べ、こうした動きを「侵略」と呼んだ。
トランプ氏は、移民強制送還政策への抗議を抑えるためにロサンゼルスへ、また「制御不能な犯罪」に対処するために首都ワシントンへ前例のない派兵を行っており、さらにボルチモアやシカゴなど他の都市への派遣も検討していると述べている。
イリノイ州で主導権を握る民主党のプリツカー知事は、シカゴに関する計画について政権側から州当局者に対して何の調整もなかったと述べた。トランプ氏が州兵派遣を示唆している他の都市は、いずれも大統領の政敵が統治する地域となっている。
米CBSの「フェイス・ザ・ネーション」でプリツカー知事は、「彼(トランプ氏)は2026年の選挙を止めたい、あるいは正直に言って選挙を掌握したいと考えている。選挙に何らかの問題があると主張すれば、現地に展開している部隊が掌握できる」と述べた。
また知事は、州政府の意向に反する軍隊の展開は「もし実際にそうするなら、米軍による侵略だ」と続けた。
国土安全保障長官のクリスティー・ノーム氏はCBSに対し、イリノイ州における移民・税関執行局(ICE)の活動にリソースを追加する予定だとしたものの、州兵や他の部隊の派遣についてはトランプ氏の判断に委ねられると語った。
プリツカー知事は、仮にICEとともに州兵が派遣された場合、「彼らはすぐさま法廷に立つことになる。なぜならそれは違法だからだ」と述べた。(c)AFP