【8月31日 AFP】近年、干ばつに見舞われているイラクで、国内最大の貯水池の水位が下がり、2300年以上前のものとみられる墓が多数見つかった。考古学当局が30日、発表した。

墓が見つかったのは、イラク北部ドホーク県のハンケ地域。現地で調査作業を指揮する県の古代遺物局長ベカス・ブレフカニ氏は「これまでに約40の墓を発見した」と述べた。

チームは2023年に地域を調査していたが、一部しか確認できていなかった。

5年連続で干ばつに見舞われているイラクでは近年、同地域で考古学的発見が相次いでいる。ブレフカニ氏は「干ばつは農業や電力などに対するマイナスの影響が大きい。しかし、私たち考古学者にとっては、発掘作業を行う機会を与えてくれる」と話した。

新たに発見された墓は、ヘレニズム期またはセレウコス朝時代に属すると考えられているという。

チームはさらなる研究と保存のため、水位が再び上がる前に、発掘品をドホーク博物館へ移す作業を進めていると説明した。(c)AFP