【8月30日 AFP】英控訴院は29日、抗議活動の対象となっていたホテルを、難民認定申請者の宿泊施設として利用することを差し止めていた下級審の判断を覆した。

控訴院の判事3人は、ロンドン北東エッピング地区にあるベルホテルから移民を9月12日までに退去させるよう命じた高等法院判事の判断について、「複数の誤りがあった」と指摘した。

訴訟は、ベルホテルの宿泊者が地元の少女に対する性的暴行容疑で起訴されたことを受けて起こされたもので、数週間にわたる抗議活動が時に暴力的な様相を呈し、英国の移民政策をめぐる激しい国民的議論を再燃させていた。

控訴裁は今月初めに下された高等法院の決定を覆すにあたり、「原則的に重大な欠陥がある」とし、「さらなる抗議活動を促す動機や誘因となる危険性がある」と警告した。

また、「一つの施設を閉鎖すれば、システム内の他の場所で収容能力を確保する必要が生じるという明白な結果を無視している」とも述べた。

判決を受けて、代替宿泊施設の確保に頭を悩ませていた英国政府は、次回総選挙(2029年の見込み)までに、ホテルを難民認定申請者の宿泊施設として使用する慣行を終了するという方針を改めて表明した。

1999年に制定された法律により、英国では難民認定申請中の困窮者に宿泊施設を提供する義務が課されている。(c)AFP