【8月27日 AFP】英国各地の移民を収容するホテル前での抗議デモの引き金となった事件で、性的暴行の罪に問われている難民認定申請者の男が、14歳の少女にキスをしようとしたことが、26日の公判で明らかになった。

検察によると、少女はおなかを空かせているように見えたハダシュ・ケバトゥ被告(38歳とみられている)にピザを差し出したところ、「君との赤ちゃんが欲しい」と言われたという。

公訴事実を否認してるケバトゥ被告は、7月上旬の事件発生当時、ロンドン北東部エッピングのベルホテルに滞在していた。

この事件は、英国各地のホテル前で移民反対派による抗議デモを引き起こし、一部は暴動に発展した。

スチュアート・コーウェン検事はエセックス州のチェルムズフォード治安判事裁判所で、ケバトゥ被告は最近英国に到着し、少女とその友人をベルホテルの部屋に「誘った」と述べた。

だが、少女たちは誘いを拒否。自分たちは14歳だと明確に伝えたという。

英国では反移民を掲げる強硬右派政党「リフォームUK」が、移民の流入に対する国民の怒りに寄り添い、政党支持率に関する世論調査ではキア・スターマー首相率いる与党・労働党を上回り首位となっている。

リフォームUKのナイジェル・ファラージ党首は26日、同党が2029年に予定されている次期総選挙で勝利した場合、5年以内に最大60万人の難民認定申請者を国外追放する意向を示した。(c)AFP