【08月26日 KOREA WAVE】
2025年8月25日午前、チョン・ソンベ(全成培)氏を乗せた護送車(c)news1
2025年8月25日午前、チョン・ソンベ(全成培)氏を乗せた護送車(c)news1

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領の妻キム・ゴニ(金建希)氏をめぐる疑惑を捜査する特別検察チームは8月25日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の幹部を相次いで召喚し、野党「国民の力」の党大会への関与疑惑を調べている。

特検チームは同日午前、京畿道加平郡にある教団の聖地「天心苑」の責任者と、教団系公益財団の理事長を参考人として召喚した。両者は2023年3月に実施された国民の力党代表選で、教団信者を党員として入党させ、クォン・ソンドン議員の当選を支援したとの疑惑がある。特検はクォン・ソンドン議員の聴取も必要と見ているが、日程は未定だ。

特検は既に、世界日報のユン・ジョンロ元副会長を18日に召喚した。ユン・ジョンロ元副会長が教団世界本部元本部長のユン・ヨンホ氏を通じ、国民の力関係者を紹介した経緯や、ユン前大統領夫妻に教団事業を依頼した経緯などを追及した。

さらに、特検は党大会当時、教団がキム・ギヒョン議員を支援する見返りに、チョ・ギュホン前保健福祉相から祝辞を引き出したとみられる文書を入手したとされる。拘束中のシャーマン「乾真法師」として知られるチョン・ソンベ(全成培)氏が、当時の大阪総領事、キム・ヒョンジュン氏に「キム・ギヒョン議員を応援するため祝辞や後援をさせろ」と指示し、実際にチョ・ギュホン氏が教団行事に映像メッセージを送ったという。

その過程で「キム・ギヒョン氏を党代表にするため、大統領室が各組織を動員して食事会を開いた」「3万~6万票がかかっているので必ず実現させなければならない」といった内容のメッセージも残されていたとされる。キム・ヒョンジュン氏はユン・ソンニョル大統領選挙キャンプの幹部であり、チョン・ソンベ氏と共に活動していた人物だ。

特検はこの日、チョン・ソンベ氏を拘束後初めて取り調べ、27日午後に再度召喚する方針を通知した。

特検はまた、国民の力の党員名簿と教団信者名簿を照合するため、国民の力本部のある汝矣島での家宅捜索を試みたが、党側の強い反発で中断。令状の再申請を検討している。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News